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売掛金管理と代金回収

商業登記簿の見方は?
 商業登記簿は相手方の会社を調べる第一の手段。危険な兆候を発見することができます。

●商業登記の目的
相手の会社と取引を行なう場合、相手方が信用できるかどうかが重要になってきます。そのためには、綿密な調査が必要になりますが、それでは、迅速な取引もできず、会社経営が滞ってしまいます。そこで、商業登記という企業情報を広く公示する制度がつくられました。
商業登記は、会社などの申請によって、会社の情報を商業登記簿に記録する制度です。つまり、商業登記簿をみれば、その企業の情報がわかるわけです。

●登記簿の調べ方
登記簿を調べるには、「登記事項要約書」か「登記事項証明書」の交付を受ける必要があります。どちらも、調べたい会社を管轄している法務局(登記所)で入手することができます。
登記事項要約書とは、登記簿に記録されている主要事項を記載した書面で、登記事項証明書とは、登記簿に記録されている事項の全部または一部を証明する書面です。

●登記簿はここを見る
登記簿には、商号、本店の所在地、資本金、役員に関する事項、会社の成立年月日などが記録されています。これらの情報を頼りに、その会社が信用できるかどうかを確認していくのですが、不審な会社、傾きそうな会社には似たような兆候が見られます。このような兆候は、登記にも反映されてくるので、登記簿を見ることで、危険を回避することができます。
たとえば、資本金が減少している会社は注意が必要です。資本金が減少しているということは、例外もありますが、経営が悪化しているといえます。また、商号や本店の変更回数が多い会社も怪しいといえます。ふつうの会社は、めったに商号や本店の所在地を変えません。商号などを変更ししている会社は、過去に不祥事を起こしたりしている可能性があります。そのような過去を隠すために、商号などを変更するのです。
ただし、商業登記簿ですべてがわかるわけではありません。重要な取引を行なう場合には、より詳しい調査をする必要があります。

法律事務所オーセンス
2010年5月末現在の法令等に基づいています。