ビジネスわかったランド (営業・販売)

売掛金管理と代金回収

不動産登記簿の見方は?
 不動産を購入する際には必ず不動産登記簿をチェックし、対抗力があるかどうか確認します。

●不動産登記の目的
不動産登記は、不動産に関する権利関係などを不動産登記簿に記録することによって公示するというものです。登記できる権利には、所有権、抵当権、地上権、賃借権などがあります。
不動産登記において、もっとも重要なのは「対抗力」です。たとえば、Aが自分の土地をBとCに売買した場合、BがCより早く登記をすれば、かりにCが先に代金を払っていたとしても、CはBに所有権を主張することはできなくなります。これを「対抗力」といいます。ですから、不動産を購入した場合には、必ず登記をしておきましょう。

●登記簿の調べ方
登記簿を調べるには、登記簿を閲覧する方法と登記簿謄(抄)本の交付を受ける方法があります。登記簿謄本とは、登記簿の全部を写したものをいい、登記簿抄本とは、登記簿の一部を写したものをいいます。
これらの方法は、コンピュータ化されていない法務局の不動産登記の場合です。商業登記はすべてコンピュータ化されているのですが、不動産登記はコンピュータ化されていない法務局がいくつか残っています。不動産登記がコンピュータ化されている法務局では、商業登記簿と同様に登記事項要約書か登記事項証明書を入手します。

●登記簿の見方
不動産登記簿は、「表題部」と「権利部」に分かれています。表題部には、不動産の物理的状況が記録されています。権利部は、権利に関する情報が記録され、所有権に関する情報が記録されている場所を甲区、所有権以外の情報が記録されている場所を乙区といいます。
不動産を購入する場合には、甲区を見て、その不動産の所有者が、実際に取引相手のものなのか、また、乙区を見て、購入する不動産に抵当権などが設定されていないか、地上権や賃借権が設定されていないかを、調べることができます。

法律事務所オーセンス
2010年5月末現在の法令等に基づいています。