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売掛金管理と代金回収

小切手の振出・受取の際の注意点は?
 小切手の絶対的記載事項が記載されているかを確認し、振出人の支払能力も確認しておきましょう。

●小切手を振り出すときの注意点
小切手を振り出すときには、絶対的記載事項が記載されているかを確認する必要があります。TVドラマなどでよく見られる、小切手金額を空欄にしたまま「好きな金額を書くように」といって渡すようなことは絶対にしてはいけません。

●小切手を受け取る際の注意点
振出人が小切手金額を支払う能力がないにもかかわらず、小切手が振り出され、流通しているものがあることは手形同様、否定できません。したがって、小切手を受け取るときには、振出人に支払う能力があるのかを確認することが必要となります。
また、白地小切手を受け取る際には、空欄となっている理由を確認する必要があることも手形の場合と同様です。
さらに、盗難・紛失したときに備えて「線引」をしておくのもよいでしょう。

●小切手の取立て
小切手には、支払呈示期限と時効があり、小切手を受け取ってから権利を行使しないでこれらの期間が過ぎると、最悪の場合、支払いを受けられなくなります。支払呈示期間は、小切手に記載された振出日の翌日から10日以内です。それまでに、銀行で支払ってもらう必要があります。
銀行から支払いを拒絶された場合には、小切手の所持人は、裏書人や振出人などに対して、遡求する(小切手金額を請求する)ことができますが、この遡求権は、支払呈示期間経過後6か月で時効になります。
小切手の裏書人が、所持人からの遡求に応じて、支払いと引換えに小切手の返却を受けたような場合には、この裏書人は、さらに振出人や自分より前に裏書した裏書人に対して遡求することができます。この裏書人の遡求権は、返してもらった日または訴訟を提起されて訴状が送達された日から6か月で時効になります。

法律事務所オーセンス
2010年5月末現在の法令等に基づいています。