ビジネスわかったランド (営業・販売)
売掛金管理と代金回収
手形・小切手を受け取る際の注意点は
手形・小切手を受け取る際には、要件を備えているかをチェックすることをベースに、回り手形などについては裏書きの連続を点検する。
手形や小切手を受け取る場合には、次のことについて注意すべきである。
1.約束手形が手形として完全に通用するための要件、つまり必要的記載事項が完全に記載されているかを確認する。
2.必要的記載事項は訂正することができるが、その訂正部分およびその上部の空欄に訂正印が押されているかを確認する。
3.必要的記載事項の訂正されたものについては、会社の方針や銀行によっては受け取らない場合もあるので、できるだけ訂正のある手形は受け取らないほうがよい。先方に申し出て書き換えてもらうようにする。
4.支払金額が請求書と同じ額であるかを確認する。また、金額は、文字および数字で記載されているが、もしこの両方が記入されている場合は金額差異がないかを確認する。
5.支払期日は、約束した期日や期間になっているか確認する。よくある例で、60日払いという約束で契約した場合、契約日や納品日から60日なのか、それとも手形振出日、つまり手形で集金したその日から60日なのか、うっかりすると1か月ぐらいの差異が出ることがあるので十分注意しなければならない。このことは、手形で集金する場合の注意事項であると同時に、実は契約時に話し合われることが大切なのであるから、契約時に明確にしておくことが重要である。
6.一般的に金額については、比較的注意力が働くが、支払期日については見落とすことが多い。たとえば、支払年が過去の年号になっていたり、支払日がいわゆる支払不能日である2月31日になっていることがあるので、金額を確認した後は支払期日を改めて確認すること。
7.回し手形の場合には、裏書きが連続しているかを確認すること。この場合にも、会社の方針で受け取ったほうがよい場合と、受け取らないほうがよい場合があるので、会社の方針をよく理解しておく。
8.小切手の場合には、手形と同じような注意が必要であるが、振出日が実際の振出日よりあとになっている先日付小切手は原則として受け取らないほうがよい。しかし、先方の事情でどうしても受け取ってほしいといわれた場合には、自分で判断せず、その場で会社や上司にすぐ連絡をし、上司の判断で受け取るかどうかを決めたほうがよい。
先日付小切手になる理由は、振出人が資金不足か、銀行に預金があっても他の支払に振り当てたいという理由であり、いずれにしてもよくない状態であるということを知らなければならない。
9.小切手は、線引小切手で受け取ること。たとえ受取小切手が線引きでない場合でも、先方にお願いして線引きにするか、自分で2本の平行線を引いて線引小切手するとよい。会社へ帰るまでに紛失したような場合の危険性を少なくするためにもこれは実行すべきである。
著者
羽村 光明(マネジメント・コンサルタント)
2004年11月末現在の法令等に基づいています。
手形や小切手を受け取る場合には、次のことについて注意すべきである。
1.約束手形が手形として完全に通用するための要件、つまり必要的記載事項が完全に記載されているかを確認する。
2.必要的記載事項は訂正することができるが、その訂正部分およびその上部の空欄に訂正印が押されているかを確認する。
3.必要的記載事項の訂正されたものについては、会社の方針や銀行によっては受け取らない場合もあるので、できるだけ訂正のある手形は受け取らないほうがよい。先方に申し出て書き換えてもらうようにする。
4.支払金額が請求書と同じ額であるかを確認する。また、金額は、文字および数字で記載されているが、もしこの両方が記入されている場合は金額差異がないかを確認する。
5.支払期日は、約束した期日や期間になっているか確認する。よくある例で、60日払いという約束で契約した場合、契約日や納品日から60日なのか、それとも手形振出日、つまり手形で集金したその日から60日なのか、うっかりすると1か月ぐらいの差異が出ることがあるので十分注意しなければならない。このことは、手形で集金する場合の注意事項であると同時に、実は契約時に話し合われることが大切なのであるから、契約時に明確にしておくことが重要である。
6.一般的に金額については、比較的注意力が働くが、支払期日については見落とすことが多い。たとえば、支払年が過去の年号になっていたり、支払日がいわゆる支払不能日である2月31日になっていることがあるので、金額を確認した後は支払期日を改めて確認すること。
7.回し手形の場合には、裏書きが連続しているかを確認すること。この場合にも、会社の方針で受け取ったほうがよい場合と、受け取らないほうがよい場合があるので、会社の方針をよく理解しておく。
8.小切手の場合には、手形と同じような注意が必要であるが、振出日が実際の振出日よりあとになっている先日付小切手は原則として受け取らないほうがよい。しかし、先方の事情でどうしても受け取ってほしいといわれた場合には、自分で判断せず、その場で会社や上司にすぐ連絡をし、上司の判断で受け取るかどうかを決めたほうがよい。
先日付小切手になる理由は、振出人が資金不足か、銀行に預金があっても他の支払に振り当てたいという理由であり、いずれにしてもよくない状態であるということを知らなければならない。
9.小切手は、線引小切手で受け取ること。たとえ受取小切手が線引きでない場合でも、先方にお願いして線引きにするか、自分で2本の平行線を引いて線引小切手するとよい。会社へ帰るまでに紛失したような場合の危険性を少なくするためにもこれは実行すべきである。
著者
羽村 光明(マネジメント・コンサルタント)
2004年11月末現在の法令等に基づいています。
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