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売掛金管理と代金回収

手形の振出・受取の際の注意点は?
 手形には絶対的記載事項があるので、受け取る際には、これらが記載されているかよく確認するようにします。

●手形を振り出すときの注意点
手形には「絶対的記載事項」があるので、手形を作成する際には、これらの事項の記載を忘れないようにしましょう。
振出人の署名以外の絶対的記載事項の一部を記載しないものを「白地手形」といい、手形としての効力は生じません。ただし、あとで補充すれば手形としての効力が生じます。

●手形を受け取る際の注意点
手形を受け取る際に注意すべきことは、振出人や裏書人に手形金額を支払えるだけの資力があるかどうか確認することです。
次に、絶対的記載事項が記載されているかを確認することも大切です。とくに白地手形は、振出人が都合の悪い事実を隠すために空欄とされていることがあるので、受け取るのであれば白地とされている理由を振出人等に確認したほうがよいでしょう。

●手形の取立て
手形には、支払呈示期限と時効があり、手形を受け取ってから権利を行使しないでこれらの期間が過ぎると、支払いを受けられなくなります。支払呈示期間は、「支払いをなすべき日」と、それに続く2取引日(平日)です。満期日が休日である場合には、その休日の次の取引日が「支払いをなすべき日」となります。たとえば、満期日が5月5日(土曜日、祝日)の場合、「支払いをなすべき日」は5月7日(月曜日)となります。
普通の手形の時効は、満期日(正確には、満期日の翌日)より3年です。
白地手形の場合、白地の部分を補充できる権利(白地補充権)が時効にかかることがあります。満期が白地の白地手形の補充権は、満期を記載できるようになったときから5年で時効にかかります。


法律事務所オーセンス
2010年5月末現在の法令等に基づいています。