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売掛金管理と代金回収

手形と小切手のちがいと役割は?
 いずれも証券だが、手形は商取引の決済手段、小切手は現金の代用物として使います。

●手形・小切手とは
手形には、「約束手形」と「為替手形」があります。約束手形とは、振出人(手形作成者)が一定の金額を一定の期日(満期)に支払うことを約束する証券のことをいいます。為替手形とは、振出人が手形上に記載した金額の支払いを他人(支払人)に委託する証券のことをいいます。国内取引において使われている手形のほとんどは、約束手形です。以下では、単に「手形」といえば、約束手形のことをさすことにします。
一方、小切手とは、振出人(小切手作成者)が支払人(銀行)に一定の金額の支払いを委託する証券のことをいいます。

●手形の役割
手形には、おもに、商取引の決済手段としての役割があります。手形を用いれば、すぐに現金を用意できなくてもひとまず手形を振り出すことによって、商品を購入したりすることができます。そして、この手形を受け取った取引先は、満期まで待って振出人・裏書人に請求することができますし、すぐに現金が必要であれば、銀行に手形を譲渡すれば、手形に記載された金額から満期までの利息その他の費用を差し引いた金額(割引代金)を受け取ることができます(手形割引)。

●小切手の役割
一方、小切手には現金の代用物としての役割があります。あらかじめ銀行に口座を開いてお金を預けておけば、金銭の支払いの際に、小切手に金額を書き込んで相手方に交付し、銀行で支払いを受けることができるのです。
小切手は金額を書き込めばすむので、現金を用いて支払うよりも、計算間違い(お札の数え間違い)を回避することができます。
また、盗難、紛失のリスクを回避することもできます。受け取った小切手を盗まれたり、紛失したりしても、振出人に依頼して、振出人から支払人である銀行に支払委託の取消しをしてもらうことにより、本来の権利者でない者が銀行から支払いを受けるのを回避することができるからです。

法律事務所オーセンス
2010年5月末現在の法令等に基づいています。