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事務ワーク

業務報告書を書くときの心得は
 結論、その証明という順序で、5W2H1Cを踏まえながら、時系列的に箇条書きするのが最適である。

<< 報告書はメモにすぎない >>

事実を正確に書く
日報・週報は文章を書くのではなく、単なるメモにすぎないと心得るべきである。
メモであるから、よい文章にしようなどと考える必要はない。最も重要なのは、事実を正確に書くことである。

迅速に提出する
日報はその日の夕刻に、週報は週末に、月報は月末に作成して提出するという当り前のことを遵守することが基本である。

簡潔を旨とする
「簡潔に」というと、「同上」「特記事項なし」など、粗雑な書き方をする人が出てくる。だが、簡潔というのは手抜きすることではない。

フォームなしのレポートを書くときの心得
報告書はメモにすぎないというのは、日報や週報のようにどこの会社でも用紙やフォームが定められているからである。年間報告や年間計画書、受講レポート、新規取引先やクレームや売掛金回収不能などの各種調査報告書になると、フォームのない場合や、フォームはあっても文章での記載を要する項目が多くなり、メモぐらいでは通用しなくなる。
構文上の最小限の心得を考えてみよう。次の方法の中から、報告書の種類、用紙のスペース、項目の性格に応じて最もふさわしいものを選び出せばよい。

1.結論、その説明
調査報告や意見書(提案を含む)には、これが最適である。ラストまで読まなければ結論のわからないレポートは最悪である。

2.5W1Hまたは5W2H1C
出来事や行事、事の経過を報告するときは、この方法が使いやすい。普通は、WHEN(いつ)、WHERE(どこで)、WHO(誰が)、WHY(なぜ)、WHAT(何を)、HOW(どのように)を5W1Hというが、これにHOW MUCH(いくら=コスト、費用)とCONCLUSION(結び)を入れて5W2H1Cの要因がある。スムーズに文が流れるように、その要因を並べ換え、それに当てはめながら書くと楽である。

3.結果、経過、未来予測
トラブルや不正、事故などの異常報告に向いている。まず結果としての現実を簡潔に、次にここに至った経過を時系列で書く。内容の多いときは箇条書きで時系列にする。結びは、今後の見通しや処置などの未来を書く。

4.必要項目の設定
受講や行事の報告は5W2H1Cを柱に、他に上司が知りたがることは何かを基にして必要項目を設定し、その項目に従って書いていく。

5.時系列と箇条書き
時系列は出来事や自分の行動を報告するのに適している。クレーム報告書の処置欄などは、箇条書きの時系列が最適である。
箇条書きにするときは、並べる順序を考えること。同質・同類のものは分散しないようにまとめる。重要な順、時間の経過順など何らかの尺度で順番をつける。

6.数字データの注意点
数字の単位は、報告書の性格によって円単位、1,000円単位あるいは100万円単位などを選択する。大局的に把握する目的のものは100万円単位でよい。

著者
藤森 悠紀男(株式会社経営開発研究所社長)
2004年11月末現在の法令等に基づいています。