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コミュニケーション等

上司・同僚との人間関係づくりのポイントは
 上司とうまく付き合うには、企画や提案は上司の立場で行なうこと、課長が直接の上司のときは部長に課長の悪口を言ったりしないこと、何事も直接の上司と相談することなどが大切である。
また、同僚とうまく付き合うには、同僚に対して小さな親切を尽くす、極端な自己顕示や自己卑下は止める、趣味や道楽にケチをつけない、といったことを実行することである。

お互い、好きで上司・同僚になったのではないが
あなたの選択に基づいたものではないのが、上司や同僚である。このことは、裏返せば上司・同僚も同様で、上司・同僚は自分の好みや選択であなたをいまの部署に迎えたわけではない。

上司・同僚の関係にあるのは、組織の要請
組織の要請であり、仕事中心の人選なのである(もっとも、情実人事の色濃い上司は自分の好みで部下を選ぶかもしれないが)。したがって、ここにお互いがうまくやっていく努力が必要になってくる。

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企画や提案は上司の立場で行なう
部下の案は、組織においては彼の属する部署の案になる。最終責任は、その責任者である部長や課長が取るものである。とすれば、上司はどんな立場で何を考えているか、上司の苦悩や喜びは何かを推察して起案しなければ、「イエス」として受け入れられるものではない。

自分の企画案は最高と思っても、上司は違う角度から考える
部下は、会心の案ができたと思えば思うほど、そこに自分の苦労と汗がにじんでいるから最高の出来映えと錯覚するが、上司にしてみれば自分の立場や業績の保証が加味されていないがゆえに、つい取り上げることに二の足を踏むのである。

上司から企画案を却下されても、ぼやいていては組織人失格
そこで部下が、「課長の馬鹿がね、オレが起案した拡売案にケチをつけやがるんだ。これでは販売経費がかかりすぎるってね。じゃ、ほかにどんな案があるというんだ、くそ面白くねぇ」とぼやくのは、組織人としてはいただけない。むしろ、日ごろから上司の見方・考え方を学ぶべきである。

跳躍上告はしない
あなたの上司が仮に無能であり、その上司の上役からあなたが目をかけられていたとしても、直接の上司の頭ごしに他の上司や上司の上司に相談を持ち掛けたり、報告したり、直接指示を受けたりしてはならない。

何事も直接の上司と相談することが大切
何はともあれ何事も直接の上司と相談し、上司と一緒に考えることだ。上司がアイデアなど出せるわけはないと思っても、「課長、このようにまとめてみました。課長のご意見やご指示を得て改善したいと思います」と彼の意見を求めたり、目を通してもらうようにすればよい。

陰に回って上司の悪口を言わない
「ここだけの話だぞ」と同僚や後輩に釘をさして上司の悪口を言うことは、必ず当の上司の耳に入るものである。しかも、あなたの真意は歪められたり、拡大されて伝わる。むしろ悪口を言いたいとき、愚痴をこぼしたいときほど長所を認めることである。これも必ず上司の耳に入るのであるから、人間関係はいま以上に悪くなることはない。

<< 同僚とうまくつき合う法 >>

小さな親切が大きな財産になる
「君にこんな切抜きが役に立つと思ってね」「顔色が悪いね、オレでできることがあったら言ってくれよ」──こんな小さな親切が、同僚との友情を深めていくものである。

極端な自己顕示や自己卑下は止める
自分や家族の自慢ばかりしたり、反対に常に泣き言、愚痴ばかりこぼしたり、引っ込み思案では、チームワークを要求される職場ではいつか異分子扱いされ、やがては上司からも自分勝手な協調性のない男と見られる。

趣味や道楽にケチをつけない
好きでやっていることにケチをつけられると、人は反感を通り越して憎悪の念をもち、爪はじきしていく。したがって、相手の趣味や道楽には、決してケチをつけないように心掛ける。

著者
坂川 山輝夫(現代コミュニケーションセンター所長)
2004年11月末現在の法令等に基づいています。