ビジネスわかったランド (営業・販売)

自己啓発と自己制御

マンネリ・スランプを打破する方法は
 マンネリを打破するには、独身者であれば結婚を考えるとか、妻帯者であればマイホーム計画を立てるとかして、仕事以外の新しい目標を考えるとよい。また、服装を変えてみるとか、通勤経路を変えてみるとかして、気分一新を図るのもよい方法だ。
また、スランプを吹き飛ばすには、スランプに陥った原因をノートに書き出してみる、考え込むよりも行動を起こす、ジョギングなどで体をリフレッシュする、休日は戸外で過ごす、などの方法が有効である

<< マンネリを打破する法 >>

理屈をいうようだが、マンネリ防止法とマンネリ打破法とは異なる。常に新鮮な気持ちを保ち続けるのがマンネリの防止法であり、すでにマンネリに陥ってしまっている状態を覚醒させるのが打破なのである。

マンネリを打破する最大のもの、それは結婚だが
マンネリを打破する目的で結婚する人はいないだろうが、結果として、結婚することがマンネリの打破につながることはよく知られている。現在、交際している相手と「結婚しよう」と決意するだけでも、気持ちが引き締まってくる。そして、結婚に至るまでの諸々の計画や準備に没頭するだけで、マンネリ気分は吹き飛んでしまう。

結婚は、残念ながら何回もは使えない
しかし、これは残念ながら何回もは使えない。また、飽きた相手とのイヤイヤながらの結婚だとすると、かえってマンネリを助長することになる危険性を孕んでいる。

転居・持家計画を立てると、仕事に取り組む姿勢が変わってくる
独身、既婚にかかわらず、マイホームプランを立て、土地探し、家探しに行動を起こすだけでもよい。休日ごとに住宅展示場を見学したり、不動産屋を見て回る。資金が足りなくても、実際に購入するわけではないから問題はない。モデルハウスを見ているうちに本当にマイホームが欲しくなれば、自然と仕事に取り組む姿勢が変わってくるものである。

最も健全な方法は困難な高い目標に挑戦すること
マンネリは、仕事に変化がなくなったり、その仕事に意義を感じなくなったり、楽になったりすることから生じてくる。したがって、現在の仕事より一段階高い困難な課題にチャレンジすると、それらはすべて消えてしまう。しかし、マンネリも骨の髄まで浸かってしまうと、困難な新しいことに自分から挑戦しようという気持ちそのものがなくなってしまっていることが多い。

オフィスラブにもそれなりの効果がある
オフィスラブは、相手も同じ社内のため、まず毎日会社に出勤すること自体が楽しみになる。そして相手に自分のよいところを誇示しようと仕事にも力を注ぐようになる。これは独身なら問題はないが、既婚者だと刺激は確かに大きいが、危険も大きいことになる。

現在より30分だけ早く起床してみる
営業マンのマンネリは、朝の出社時間に現われる。遅刻が多かったり、いつも始業時刻ぎりぎりにタイムカードを押すようになる。そこで、現在より30分だけ早く起床してみよう。それだけでも1日に余裕ができてくる。

毎日の通勤経路を変えてみる
そうして毎日の通勤経路を変えてみるのである。いままであまり見てこなかった町並みを見るだけでも、新鮮な気分になる。通勤電車の乗る位置を変えたり、バスを1本早くしただけでも違うものである。

たまには服装を変え、Gパンにトレーナーで通勤してみる
背広にネクタイは、営業マンのユニホームである。何も通勤時間までユニホームを着ている必要はない。女子社員のように、私服で通勤してみよう。Gパンにトレーナーという軽装だと、「会社に行く」という気がしない。

夏などはTシャツで通勤してみる
夏などはTシャツなら蒸し熱い通勤電車の中も少しは楽になる。更衣室がなくても、男ならトイレでもどこでも構わない。「上司に注意されたらどうしよう」などと恐れることはない。そのスリルも、マンネリ打破の1つになるなら儲けものだ。

服装が変われば、退社後の行動も自ずと変わってくる
服装が変われば、行動も変わる。退社後の行動も自ずと変わってくる。同僚に一杯誘われても、皆が背広なのに自分一人だけ学生みたいなラフな格好というのも合わない。自然と遊びに行く所も変わってくる。
こむずかしい理屈を期待した向きには物足りないかもしれないが、むずかしく考えることはない。要するに心機一転を図ることである。

<< スランプを吹き飛ばす法 >>

スランプは販売数字に現われる。成績が落ち込まないうちは、自分でもスランプだとは思わない。何となく気が乗らないな、といった気分になるだけである。

スランプになった真の原因を明らかにする
“販売数字が落ち込んだ”という現象は同じでも、スランプに陥った原因を把握しなければ、打破すべき有効な手段は考え出せない。
仕事を成し遂げるのが困難になったからなのか、仕事に慣れて手を抜いたからなのか、私生活で気にかかることがあるのか、生きていること自体がイヤになったのか……何らかの理由があるはずである。

「これではないか」と思える原因を書き出してみる
理由がわからなければ手の打ちようがない。しかし、多くの場合、それがわからないからスランプに陥るともいえるわけであり、とにかく自分で「これではないか」と思える原因を思いつくままに書き出してみる。それによって原因をつかむ。原因さえわかれば、もはやスランプ脱出は確実だといっても過言ではない。

酒と愚痴は何の解決法にもならない
営業マンに限らず、弱い人間ほど、何かというと酒に救いを求めたがる。しかし、スランプは、大体がやるべきことをやらないことから生じているものである。同僚と飲みながら、愚痴ったり、上司のせいにしてみたところで、何の解決にもならない。
酒は本来楽しく飲み、明日の活力を養うべきもの。酒で紛らすよりも、真の原因を取り除く努力をすべきである。

いまやらなければならないことを列挙する
仕事上のことであれ、個人的なことであれ、とにかく、いまやらなければならないことを、全部リストアップしてみる。スランプの原因は、このリストアップした項目の中の重要なもののいくつかをやらないでいることにある。リストアップされたものを見ていると、何からやるべきかが自ずとわかってくる。それを1つひとつ着実に片付けていく努力によって、スランプは解消される。

考え込むよりも行動を起こす
いたずらに考え込むだけでは、事態は何も進展しない。スランプ脱出を図るには、とにかく行動を起こすことである。あまりむずかしいことにチャレンジする必要はない。前述のチェックリストの中から簡単にできそうなことを選び、1つずつ片付けていく。

体をリフレッシュする
心をリフレッシュさせるために、まず体のリフレッシュから始める。いちばん手軽なことは、体操とジョギングである。とくにジョギングは、走っているときは頭の中が空っぼになってすっきりし、走ったあとは胸の中に“走り切った”という満足感が残る。

出勤前のジョギングがスランプを吹き飛ばす
しかも、それが朝の出勤前であれば、その日1日が充実感に満ちたものになる。朝早く走るということは、それだけ早く起床し、食事も十分にし、大慌てで駅まで走らなくても遅刻せず、始業時刻よりかなり前に会社に着くことにつながる。こういう余裕が、スランプを吹き飛ばすのである。

休日は戸外で過ごす
休みの日をどう過ごすかが、1つのポイントになる。家の中でくよくよするのはよくない。気が乗らないからとか、やりたいことがないからといって、昼過ぎまで寝ているのが最もよくない。せっかくの休日を何の楽しみも、何の新しい収穫もなく過ごす……これが新たなスランプの種になるといってもよい。
スポーツ、映画、買物、何もなければ散歩でもよい。とにかく家の中に籠もることなく、家の外に出ることが大切である。

著者
窪田 通(タイムアップシステム研究会)