ビジネスわかったランド (お役立便覧)

国内・海外出張旅費・日当等の支給相場と実態

海外出張の規程
下図は、海外出張旅費規程の有無を尋ねた結果。

◆海外出張旅費規程の有無

回答社数:242社
「規程がある」が「規程はない」をわずかに上回った。「規程はない」と回答した企業では、「海外出張の実績なし」とのコメントも多かった。一方で、文書規程をもたずに海外出張を行なっている企業も多く、その際は前例を踏襲するなどで日当等を決めているようだ。

図表1~4は、支度金についての調査結果である。支度金はパスポートの取得やトランク、身の回り品の購入など海外渡航時にかかる個人負担を補助するための手当と位置づけられている。

図表1の支度金の支給方法では、「一律に支給する」と「出張地域によって支給額が異なる」を合わせて、48.7%の企業が支度金を支給していた。

◆図表1 支度金の支給方法

回答社数:166社
支度金をパスポート取得等の費用と捉えると、2回目以降の海外出張時には不要になるものもある。そこで、「2回目以降の支度金の扱い」を見たのが図表2。

◆図表2 2回目以降の支度金の扱い

回答社数:71社
「初めての海外出張のみ支給する」が29.6%、「2回目以降も初回と同額を毎回支給する」が26.8%だった。「前回出張から一定期間内は支給しない」「前回出張から一定期間内は減額して支給する」という企業が合わせて36.6%。

一定期間内は支給を制限する企業における一定期間を見たのが図表3(「支給しない」と「減額支給」を合算)。「1年」とする企業が半数である。
なお、減額支給する場合は「50%減額」が多かった。

◆図表3 支度金の支給を停止・減額する一定期間

回答社数:22社
図表4は、出張地域に関係なく一律支給する場合の支度金で、過去の調査とほとんど金額は変わらなかった。
社長から一般社員まで、それほど差が大きくないのは、海外渡航に伴うパスポート取得や身の回り品の費用の補填が手当の目的だからだろう。相場は、社長・取締役で50,000~80,000円、部長以下が50,000~60,000円である。

◆図表4 支度金の支給額(出張地域に関係なく一律支給の場合)

  社長 取締役 部課長 係長・主任 一般社員
回答社数 47社 46社 52社 50社 51社
最高額 400,000円 200,000円 200,000円 200,000円 200,000円
最低額 5,000円 5,000円 4,000円 3,500円 3,000円
中位額 50,000円 50,000円 50,000円 50,000円 50,000円
最多回答額 (10社)
50,000円
(10社)
50,000円
(15社)
50,000円
(14社)
50,000円
(16社)
50,000円
平均額 81,128円 70,174円 59,481円 54,580円 53,255円
2012年調査平均額 78,689円 72,097円 59,846円 53,516円 53,154円
2009年調査平均額 54,651円 50,600円 45,560円 44,595円 43,543円