ビジネスわかったランド (お役立便覧)

社員に支給する祝金・見舞金・弔慰金の実態と相場

社員の傷病見舞金
下図は、病気やケガなどにより、社員が会社を欠勤あるいは入院したときの傷病見舞金制度について尋ねた結果。
制度があり、「業務上・業務外にかかわらず支給する」企業が73.0%と多く、制度をもたない企業は14.3%だった。

◆傷病見舞金を支給する企業

回答社数:244社
下図は、業務上の傷病による見舞金の支給実態。「欠勤・入院の日数に関係なく一律で1回支給する」が61.8%と過半数を占めており、欠勤・入院が長期に及んだとしても、再度見舞金を支払うケースは少ない。

◆傷病見舞金の支給状況(業務上)

どのくらいの日数、欠勤・入院したときに見舞金が支給されるのか(最低基準日数)を見たのが下表。当然ながら業務上傷病のほうが日数は短い。業務上傷病では、欠勤・入院とも7日が最も多いが、業務外傷病では、欠勤14日と入院7日となっている。ただ、基準日数については、企業によってバラツキが大きい。

◆傷病見舞金の支給対象となる欠勤・入院の最低基準日数

   業務上傷病 業務外傷病
欠勤日数を基準 入院日数を基準 欠勤日数を基準 入院日数を基準
回答社数 134社 89社 128社 82社
最低
基準
日数
~6日 20社 19社 7社 9社
7日 48社 34社 27社 29社
8~13日 14社 12社 15社 11社
14日 22社 12社 34社 15社
15~29日 10社 7社 12社 11社
30日・31日 19社 5社 31社 7社
32日以上 1社 2社
下表は、業務上傷病と業務外傷病に分けて、見舞金の金額を集計した結果。

◆傷病見舞金の支給額

(1)業務上傷病の場合
   一律定額支給 欠勤・入院日数に対応した額を1回支給
欠勤・入院日数7~14日 欠勤・入院日数30日・31日
回答社数 112社 45社 54社
最高額 220,000円 50,000円 80,000円
最低額 3,000円 3,000円 5,000円
中位額 10,000円 10,000円 20,000円
最多回答額 (53社)
10,000円
(21社)
10,000円
(17社)
30,000円
平均額 19,804円 12,889円 21,463円
2014年調査平均額 22,259円 12,246円 29,351円
2012年調査平均額 15,935円 13,036円 29,226円
(2)業務外傷病の場合
   一律定額支給 欠勤・入院日数に対応した額を1回支給
欠勤・入院日数7~14日 欠勤・入院日数30日・31日
回答社数 108社 34社 51社
最高額 50,000円 20,000円 50,000円
最低額 3,000円 5,000円 3,000円
中位額 10,000円 10,000円 10,000円
最多回答額 (57社)
10,000円
(16社)
10,000円
(27社)
10,000円
平均額 12,759円 9,029円 14,333円
2014年調査平均額 13,472円 8,136円 21,136円
2012年調査平均額 11,521円 9,717円 22,333円
「欠勤・入院日数に対応した額を1回支給」する企業は、たとえば7日欠勤の場合5,000円、30日欠勤の場合10,000円などと、欠勤・入院日数によって見舞金額を何段階かに分けているため、「欠勤・入院日数7~14日」と「同30日・31日」の場合を集計した。
過去の調査結果と合わせて相場を判断すると、業務上傷病では、「一律定額支給」で10,000~20,000円、日数に応じて決めるときは、「欠勤・入院7日」で10,000円、「同30日・31日」で30,000円が目安となる。業務外傷病の場合は、その7割前後である。
複数回支給する企業は、2回目の支給を「90日」「180日」などと規定しているケースのほか、

・入院・欠勤期間中、1か月ごとに、業務上40,000円、業務外10,000円を支給
・欠勤7日、14日、31日目に、各10,000万円を支給

などの回答があった。