ビジネスわかったランド (お役立便覧)

社員に支給する祝金・見舞金・弔慰金の実態と相場

社員の結婚祝金
下図は、慶事で最も代表的な結婚祝金の支給の有無を聞いた結果である。

◆結婚祝金の支給の有無と支給方法

回答社数:243社
社員の結婚に祝金を出す企業は98.4%と圧倒的多数を占めた。過去の調査でも、おおむね95%以上の企業が「支給する」と回答しており、社員が結婚したときに祝金を贈ることは企業の慣例になっていることがわかる。
祝金の金額については、すべての社員に「一律定額」で支給する企業と「勤続年数によって支給額を変えている」企業がほぼ同数だった。役職によって支給額を変える企業は少数派である。

一律定額支給の場合

下表は、一律定額支給する場合の金額の集計値。

◆一律定額支給の金額

回答社数 107社
最高額 300,000円
最低額 10,000円
中位額 30,000円
最多回答額 (47社)30,000円
平均額 36,449円
2014年調査平均額 39,683円
2012年調査平均額 37,097円
下図は、その金額の分布状況である。

◆一律定額支給の場合の回答額分布

回答社数:107社
平均額は36,449円という結果。最低額の10,000円から最高額の300,000円まで開きはあるが、回答額の分布状況を見ると、30,000円(47社)と50,000円(28社)に集中しており、相場は30,000円ないしは50,000円と言えるだろう。金額的には個人で支出する祝金と大きな違いはなさそうだ。
なお、最近は結婚式や披露宴を行なわない、あるいは身内や友人だけで執り行なう人も多い。そのためか「総務部長や役員が披露宴に出席する場合はプラス2万円」などと、上司等が招待された場合は金額をはずむことを慣例としている企業が数社あった。

勤続年数によって変える場合

下表は、勤続年数によって支給額を変える企業における結婚祝金の額である。

◆一律定額支給の金額

  満1年 満3年 満5年 満10年 満20年以上
最高額 50,000円 50,000円 100,000円 100,000円 100,000円
最低額 5,000円 10,000円 10,000円 20,000円 20,000円
中位額 20,000円 30,000円 40,000円 50,000円 50,000円
最多回答額 (32社)
10,000円
(40社)
30,000円
(44社)
50,000円
(51社)
50,000円
(49社)
50,000円
平均額 19,888円 29,356円 39,412円 44,216円 45,196円
2014年調査平均額 21,542円 31,871円 42,285円 47,181円 48,228円
2012年調査平均額 20,776円 29,829円 42,179円 45,171円
回答社数:102社 ※2012年調査では「満3年」は質問しなかった


勤続満1年の社員についてはおおむね20,000円、勤続満3年は同じく30,000円が相場と言える。
なお、勤続満5年以上の社員には勤続年数による大きな差異は見られず、50,000円前後に回答が集中していた。勤続満5年以上の社員は、一律50,000円が相場と言えるだろう。

再婚時の結婚祝金

下図は、再婚時の結婚祝金の扱いである。

◆再婚時の扱い

再婚でも初婚と同じ金額を贈る企業が63.4%と最も多いが、「減額して支給する」(18.3%)、「支給しない」(11.1%)と定めている企業も少なくない。減額して支給する場合の減額率は50%がほとんどである。