ビジネスわかったランド (人事・労務)

育児・介護に関する制度

介護休業制度の概要

(1)介護休業とは

介護休業とは、要介護状態にある家族を介護するため、従業員が申し出ることにより休業することができる制度である。育児休業と同じく、正規従業員だけでなく、パート・契約社員等の非正規従業員も一定の要件を満たせば介護休業を取得できる。

(2)介護休業の期間

会社は、従業員から介護休業を請求された場合は、要介護状態にある対象家族1人につき、通算93日間の介護休業を与えなければならない。
なお、「要介護状態」とは、2週間以上の期間にわたって常時介護が必要な状態を指す。
通算93日間の介護休業は、3回を上限として分割取得できる。したがって、次のような取得も可能である。
介護休業
30日間
→復職→
介護休業
30日間
→復職→
介護休業
33日間

通算93日間で3回まで分割取得可能

(3)介護休業を取得できる者

正規従業員はもちろん、一定の条件を満たした非正規従業員も取得できる。

パート・契約社員等の非正規従業員で介護休業を取得できるのは、次の要件に該当する場合である。
介護休業開始予定日から93日を経過する日から6ヵ月を経過する日までに契約期間が満了し、更新されないことが明らかでないこと

著者: 佐藤 大輔(社会保険労務士法人坂井事務所、特定社会保険労務士・行政書士)

※記述内容は、2021年10月末現在の関係法令等に基づいています。