ビジネスわかったランド (人事・労務)

休職

休職中と復職希望時の取扱い

(1)休職者との連絡

会社は、休職中の従業員の状況を可能な限り把握するために、定期的に連絡をとる必要がある。このことは、復職の可否や、そのタイミングを検討するうえでも重要である。

連絡の方法や頻度はケースバイケースで判断することになるが、休職者に負担をかけない範囲で行なうことが望ましい。

以下に、休職時の連絡票の書式モデルを掲載する。

○年○月○日

○○部 所属
○○次郎 殿

○○株式会社 人事部

休職時の連絡票

休職期間中のご連絡として、お手紙を差し上げます。その後、療養の経過はいかがでしょうか。当社の近況は、……です。○○次郎様のご回復をお祈りしております。

また、お手数ですが、会社として休職期間中の状況を把握するために、以下の空欄に記入していただき、同封した返信用封筒で○月○日までに返送していただけますでしょうか。

(1) 現在の療養経過について

 

(2) その他会社への質問等があれば記入してください。

 

記入者名

(2)復職の希望と復職願

休職者が復職を希望する場合は、復職の可否を判断するため、復職希望日よりも前(具体的には2週間から1か月前)に、「復職願」を提出させる。

復職に際しては、復職願を提出する必要がある旨をあらかじめ休職発令書に記載しておくと、トラブル等を防ぐことができる。

以下に、復職願の書式モデルを掲載する。

○年○月○日

○○株式会社
代表取締役○○太郎殿

復職願

このたび、○○の理由により休職していましたが、復職できる状態となったため、復職させていただきたくお願い申し上げます。


復職希望日:○年○月○日 復職に至る経緯:休職後、投薬治療を受けて療養した結果、病状が回復に向かい、○年○月○日の受診において復職可能な旨の診断がなされた。 添付書類:○○病院○○科○○医師による診断書

○○部所属
○○次郎

(3)休職者の復職意思が不明確な場合

会社と休職者間の意思疎通がスムーズなら心配はないが、時として、休職期間の満了日が近づいているにもかかわらず、復職の意思確認ができないことがある。

この場合、会社として復職の可否を検討しなければならないので、下掲のような書面を休職者に送付して、早めに意思を確認する必要がある。

○年○月○日

○○部 所属
○○次郎 殿

○○株式会社 人事部

ご連絡

休職期間中のご連絡として、お手紙を差し上げます。さて、○○殿の休職期間終了日である○年○月○日が近づいてまいりました。

この書面を作成している段階では、○○殿からの復職の意思確認ができていない状態です。つきましては、お手数ですが、○年○月○日までに、当社人事部宛に、復職についての意思確認の連絡をしていただきたくお願いいたします。

なお、不明な点は、人事部○○(直通090-XXXX-XXXX)に問い合わせてください。

書式ダウンロード
 

著者: 佐藤 大輔(社会保険労務士法人坂井事務所、特定社会保険労務士・行政書士)

※記述内容は、2021年10月末現在の関係法令等に基づいています。