ビジネスわかったランド (会社行事)
建築関連祝賀
落成式
<< 落成式の目的 >>
(1)社内的な意味
イ.建物が完成するまでには、いくつかの式典が催される。そのなかで、完成を祝うために行われるのが落成式であり、神に工事が無事に終わったことを感謝し、併せて今後の加護を祈る修祓式と落成披露宴も含まれる。着工時に行われる地鎮祭などに比べると、建物を披露することが主旨であるため、かなり盛大に催される式典である。
ロ.社員の士気を鼓舞し、新たに仕事に対する意欲を高めるのによい機会であり、地域との連帯感を深める行事でもある。
(2)社外的な意味
イ.正式な意味での披露宴である。とくに営業面に関係ある場合は、PR的色彩も出せるので、企業活動の勢いや社風を、顧客や取引先に強くアピールすることのできる、広報宣伝活動としての側面も含まれる。
ロ.社運の隆盛を祝い、業績の向上や会社の発展に寄与してくれた方々に感謝するとともに、将来のより一層の盛業を願う意味ももつ。
<< 事前準備 >>
(1)規模と参加対象の設定
修祓式は、施主である会社の経営陣、建築会社の責任者、設計者、棟梁、工事関係者、少数の来賓程度の出席で内輪に行われるが、続く落成式典には地元の有力者、会社得意先など一般客を招待して盛大に催す。
(2)準備
イ.基本的に施主が中心となるが、神官によるみそぎの儀式である修祓式は、神主と事前に打合せをしておけば、ごくスムーズに行える。式次第にしても神主に一切を任せることになる。式の諸設備は建築会社に依頼し、事前に用意するものを確認しておく。
ロ.祝宴は、とりわけ盛大に開催するものだけに、企画を綿密に練り上げ、周到な段取りが必要である。したがって、社内各セクションから選ばれた適任者で役割を分担し、実施に当たる。料理に関しては、外部に頼むほうが無難である。専門業者に依頼すれば、会場の設営、飾付け、料理の仕出し、盛付け、後片付けまで、一切引き受けてくれるので便利である。
(3)スケジュールの設定
会社の都合、吉日の選定、建築業者の意見などから、スケジュールを詰める段階で、なるべく早めに日時を決めておく。また、招待客が出席しやすいように土曜、日曜をはずし、平日に開催する。
開始時刻は、昼食時か夕食時が適当。所要時間は、式典と披露宴を含めて2時間程度がベストである。会場は、落成した建物で行うのが原則。建物内で適当なスペースがとれなければ、庭にテントを張る方法もある。
なお、建物で催せない場合は貸会場を利用するが、その際は落成写真、設計図等のパネルを会場に展示して行う。
落成式の計画から当日までのフローチャート
(4)神社への依頼と祝儀
修祓式を神主に依頼する際、大安の日は神主のスケジュールも込みあうので、少なくとも2~3週間前には依頼をしておく。このとき、当日施主側で用意するべきものは何かを確認する。
また、当日神主を迎えに行ったほうがよいかどうかも確認する。施主側で車を用意する場合には、神主1人が乗るのか、あるいは祭壇の大きさはどの程度のものかを確認し、余裕のある車を用意する。
神主への祝儀については、依頼の際に金額を聞いておく。およその相場を教えてくれるはずであるから、神社が近ければその金額で、遠方の場合は「お車代」を別に包んで差し上げる。
(5)専門業者への依頼
催しの実施で世話になる外部の業者は、会場関係者、イベント業者、運送業者等さまざまである。これらの相手には、早めに相談や依頼をすることが大事であるが、その時点で、自社内部で大体のプランを練っておきたい。
(6)記念品の選定と手配
記念品という性格上、目的を絞った品選びが大切であり、また、喜ばれる品物にしたい。記念品などを専門に扱っているショップもあるので、こまめにのぞいておくとよい。
社章や社名を入れる場合は、少し早めに発注しないと間に合わない場合があることに注意する。
記念品は、目的や予算によって選ぶ品は制限されるが、記念として長く残るものを選ぶことが多い。気のきいた実用品や家庭用品、室内装飾品などが選ばれる。高級品でなかったり、実用性の面では少々劣っていても、話題性があれば喜んでもらえる。記念品に社章、社名、年月日を入れるときは、目立たない箇所に控目に入れるとよい。
また、注文数は、出席予定者数より多めに用意しておきたい。余った品は、当日欠席した人に届けたり、営業関係で使える。
(7)準備チェックリスト
当日までと、当日準備すべき事項についてチェックリストを作成しておくとよい。(後掲)
(8)参列者リストの作成、招待状の発送
参列者リストは、当日の受付名簿や礼状の宛先リストにもなるので、最終的な変更がすべて盛り込まれたものを作成する。住所、氏名、社名、役職名の変更がないかしっかり確認する。
リストには、招待状発送のチェック、招待状の通し番号、出欠、記念品贈呈(ランクをつける場合は、対外秘)、祝儀受領などの項目を設けると便利である。
祝辞を依頼する来賓には、責任者が出向いてお願いするのが礼儀である。その際に話して欲しいポイントがあれば、失礼にならない程度に打合せをしておく。そして、それを他の祝辞予定者に伝えておくと、内容のダブりが避けられる。スケジュール上、所要時間に制限があるので「○○分程度でお願いします」と言っておいても差支えない。
●ワンポイントアドバイス
招待状を送付する際の留意点
招待状の文面は、挨拶に始まり、開催の目的、日時、会場などの明記は不可欠である。同封するものとしては、出欠の返信用ハガキ、会場までの案内図、記念品引換券や式次第、スピーチ依頼書など。
VIPに対しては送迎車の時間と場所を確認、遠方の方には飛行機や列車のチケットと宿舎の手配が必要かどうかも確認しておく。
リストアップが完了したら、早めに招待状を印刷に回し、発送の手筈(毛筆での宛名書きなど)を整える。目安としては、遅くとも落成式の2週間前には、先方に届くように投函する。
<< 運営のポイント >>
(1)式の概要
神主による修祓式終了後、別の会場で、祝宴を兼ねて落成式典を行う。開宴宣言に続いて、挨拶、祝辞、謝辞、乾杯を挨拶台でやってもらい、立食パーティーで進め、途中に適宜来賓祝辞を入れ、万歳三唱、閉会の辞で終わる。
一般的な式次第は次のとおり。
●修祓の儀
・修祓の儀(起立)
・降神の儀(起立)
・献饌の儀
・祝詞奏上(起立)
・四方祓の儀
・玉串奉奠
(代表奉奠の場合、列席者
は代表に合わせて礼拝)
・撒饌の儀
・昇神の儀
●落成式典
・開会の辞
・主催者(社長)の挨拶
・来賓代表祝辞
・工事の経過などの報告
・工事関係者へ感謝状贈呈
・工事関係者の謝辞
・乾杯
・祝宴
・万歳三唱
・閉会の辞
(2)進行台本と役割分担表の作成
イ.設備・設営係
修祓式会場は、紅白幕を張り巡らし、南に向けて祭壇をつくる。方角と位置、その他の詳細は、前もって神主または建築会社の責任者と相談しておく。
落成式典会場のセッティングに関しては、舞台づくりから、テーブル、椅子の配置、会場装飾・受付や控室の設営、音響設備、照明設備など大がかりなことを、専門の業者に依頼しておく。
その他、入口・出口・控室・トイレなどの各種標識、小物類などの準備もしておく。
ロ.修祓式係
神主を招聘し、修祓式を挙行してもらう。司会を行う場合は、事前に神主と打ち合わせておくとよい。神主は、大体1つの儀式が終わるごとに椅子に掛ける形をとるので、それで判断してもおよそはわかる。
そのほか、参列者を案内し、玉串を奉奠してもらう人にあらかじめお願いしておく。式が終わったら、神主へ初穂料および盛り物を渡す。
ハ.司会・進行係
式典全般の進行管理と雰囲気づくりを担当。進行係は司会役と緊密に連絡を取り合ってスムーズな式進行を心掛ける。祝辞を依頼したり来賓をスタンバイさせて誘導するなど、細かい目配りが必要である。また、段取りどおりに進行しない場合は、機転を利かせた判断が望まれる。
受付係、手荷物係、迎賓係、記念品係、車両係、広報・記録係、会計係については、「上棟式・立柱式」を参照。
●ワンポイントアドバイス
服装
委員は全員略礼服着用とし、主催者として会長、社長はモーニングコート着用とする。招待客には平服で、気を遣わないよう招待状に添書きすること。
会場のレイアウト、飾付け
祝宴は、立食の形式で行うので、会場内の適当な位置にテーブルを置き、椅子は壁際に並べ、出席者が自由に歩き回れるよう余裕をもたせる。祝辞などを述べてもらう主な来賓と、主催者側の社長以下、重役などの席は、一応決めておいたほうがよい。会場を華やかにするために紅白のまん幕を使い、テーブルの上には花を飾って雰囲気を盛り上げる。
<< 後始末とフォローアップ >>
(1)出席者に対して
礼状に添えて記念のスナップ、本人が写っている写真を同封すると喜ばれる。
(2)欠席者に対して
挨拶状、記念のスナップを送る。VIPの場合は、担当者が持参して渡す。
<< 支出費用の経理処理と税務取扱い >>
社屋新築等に伴う式典の祭事のために通常要する費用は、「地鎮祭・起工式」に解説した取扱いとなる。
なお、社屋新築等の記念式典費用のうち、地鎮祭(起工式)、上棟式など建物完成前に支出する費用は建物の取得価額に算入して処理することになっているが、竣工式、落成式など建物完成後に支出する費用は取得価額に算入する必要はない。
また、記念式典に伴い、参加者に記念品を配る場合は、相手が社内の役員、従業員で、一定の要件を満たす物品であれば福利厚生費として処理できる。一定の要件とは、社会通念上記念品としてふさわしいものであり、かつその処分見込価額が1万円以下であることとされている。この要件を超えたものであったり、現金で支給したときは、すべて従業員等への給与として課税される。
外部の関係者に配る記念品代は、交際費とされ、記念品を郵送した場合はそれも合わせて交際費扱いとなる。
落成式当日までの準備チェックリスト
落成式当日の準備チェックリスト
著者
橋口 寿人(経営評論家)
(1)社内的な意味
イ.建物が完成するまでには、いくつかの式典が催される。そのなかで、完成を祝うために行われるのが落成式であり、神に工事が無事に終わったことを感謝し、併せて今後の加護を祈る修祓式と落成披露宴も含まれる。着工時に行われる地鎮祭などに比べると、建物を披露することが主旨であるため、かなり盛大に催される式典である。
ロ.社員の士気を鼓舞し、新たに仕事に対する意欲を高めるのによい機会であり、地域との連帯感を深める行事でもある。
(2)社外的な意味
イ.正式な意味での披露宴である。とくに営業面に関係ある場合は、PR的色彩も出せるので、企業活動の勢いや社風を、顧客や取引先に強くアピールすることのできる、広報宣伝活動としての側面も含まれる。
ロ.社運の隆盛を祝い、業績の向上や会社の発展に寄与してくれた方々に感謝するとともに、将来のより一層の盛業を願う意味ももつ。
<< 事前準備 >>
(1)規模と参加対象の設定
修祓式は、施主である会社の経営陣、建築会社の責任者、設計者、棟梁、工事関係者、少数の来賓程度の出席で内輪に行われるが、続く落成式典には地元の有力者、会社得意先など一般客を招待して盛大に催す。
(2)準備
イ.基本的に施主が中心となるが、神官によるみそぎの儀式である修祓式は、神主と事前に打合せをしておけば、ごくスムーズに行える。式次第にしても神主に一切を任せることになる。式の諸設備は建築会社に依頼し、事前に用意するものを確認しておく。
ロ.祝宴は、とりわけ盛大に開催するものだけに、企画を綿密に練り上げ、周到な段取りが必要である。したがって、社内各セクションから選ばれた適任者で役割を分担し、実施に当たる。料理に関しては、外部に頼むほうが無難である。専門業者に依頼すれば、会場の設営、飾付け、料理の仕出し、盛付け、後片付けまで、一切引き受けてくれるので便利である。
(3)スケジュールの設定
会社の都合、吉日の選定、建築業者の意見などから、スケジュールを詰める段階で、なるべく早めに日時を決めておく。また、招待客が出席しやすいように土曜、日曜をはずし、平日に開催する。
開始時刻は、昼食時か夕食時が適当。所要時間は、式典と披露宴を含めて2時間程度がベストである。会場は、落成した建物で行うのが原則。建物内で適当なスペースがとれなければ、庭にテントを張る方法もある。
なお、建物で催せない場合は貸会場を利用するが、その際は落成写真、設計図等のパネルを会場に展示して行う。
落成式の計画から当日までのフローチャート
(4)神社への依頼と祝儀
修祓式を神主に依頼する際、大安の日は神主のスケジュールも込みあうので、少なくとも2~3週間前には依頼をしておく。このとき、当日施主側で用意するべきものは何かを確認する。
また、当日神主を迎えに行ったほうがよいかどうかも確認する。施主側で車を用意する場合には、神主1人が乗るのか、あるいは祭壇の大きさはどの程度のものかを確認し、余裕のある車を用意する。
神主への祝儀については、依頼の際に金額を聞いておく。およその相場を教えてくれるはずであるから、神社が近ければその金額で、遠方の場合は「お車代」を別に包んで差し上げる。
(5)専門業者への依頼
催しの実施で世話になる外部の業者は、会場関係者、イベント業者、運送業者等さまざまである。これらの相手には、早めに相談や依頼をすることが大事であるが、その時点で、自社内部で大体のプランを練っておきたい。
(6)記念品の選定と手配
記念品という性格上、目的を絞った品選びが大切であり、また、喜ばれる品物にしたい。記念品などを専門に扱っているショップもあるので、こまめにのぞいておくとよい。
社章や社名を入れる場合は、少し早めに発注しないと間に合わない場合があることに注意する。
記念品は、目的や予算によって選ぶ品は制限されるが、記念として長く残るものを選ぶことが多い。気のきいた実用品や家庭用品、室内装飾品などが選ばれる。高級品でなかったり、実用性の面では少々劣っていても、話題性があれば喜んでもらえる。記念品に社章、社名、年月日を入れるときは、目立たない箇所に控目に入れるとよい。
また、注文数は、出席予定者数より多めに用意しておきたい。余った品は、当日欠席した人に届けたり、営業関係で使える。
(7)準備チェックリスト
当日までと、当日準備すべき事項についてチェックリストを作成しておくとよい。(後掲)
(8)参列者リストの作成、招待状の発送
参列者リストは、当日の受付名簿や礼状の宛先リストにもなるので、最終的な変更がすべて盛り込まれたものを作成する。住所、氏名、社名、役職名の変更がないかしっかり確認する。
リストには、招待状発送のチェック、招待状の通し番号、出欠、記念品贈呈(ランクをつける場合は、対外秘)、祝儀受領などの項目を設けると便利である。
祝辞を依頼する来賓には、責任者が出向いてお願いするのが礼儀である。その際に話して欲しいポイントがあれば、失礼にならない程度に打合せをしておく。そして、それを他の祝辞予定者に伝えておくと、内容のダブりが避けられる。スケジュール上、所要時間に制限があるので「○○分程度でお願いします」と言っておいても差支えない。
●ワンポイントアドバイス
招待状を送付する際の留意点
招待状の文面は、挨拶に始まり、開催の目的、日時、会場などの明記は不可欠である。同封するものとしては、出欠の返信用ハガキ、会場までの案内図、記念品引換券や式次第、スピーチ依頼書など。
VIPに対しては送迎車の時間と場所を確認、遠方の方には飛行機や列車のチケットと宿舎の手配が必要かどうかも確認しておく。
リストアップが完了したら、早めに招待状を印刷に回し、発送の手筈(毛筆での宛名書きなど)を整える。目安としては、遅くとも落成式の2週間前には、先方に届くように投函する。
<< 運営のポイント >>
(1)式の概要
神主による修祓式終了後、別の会場で、祝宴を兼ねて落成式典を行う。開宴宣言に続いて、挨拶、祝辞、謝辞、乾杯を挨拶台でやってもらい、立食パーティーで進め、途中に適宜来賓祝辞を入れ、万歳三唱、閉会の辞で終わる。
一般的な式次第は次のとおり。
●修祓の儀
・修祓の儀(起立)
・降神の儀(起立)
・献饌の儀
・祝詞奏上(起立)
・四方祓の儀
・玉串奉奠
(代表奉奠の場合、列席者
は代表に合わせて礼拝)
・撒饌の儀
・昇神の儀
●落成式典
・開会の辞
・主催者(社長)の挨拶
・来賓代表祝辞
・工事の経過などの報告
・工事関係者へ感謝状贈呈
・工事関係者の謝辞
・乾杯
・祝宴
・万歳三唱
・閉会の辞
(2)進行台本と役割分担表の作成
イ.設備・設営係
修祓式会場は、紅白幕を張り巡らし、南に向けて祭壇をつくる。方角と位置、その他の詳細は、前もって神主または建築会社の責任者と相談しておく。
落成式典会場のセッティングに関しては、舞台づくりから、テーブル、椅子の配置、会場装飾・受付や控室の設営、音響設備、照明設備など大がかりなことを、専門の業者に依頼しておく。
その他、入口・出口・控室・トイレなどの各種標識、小物類などの準備もしておく。
ロ.修祓式係
神主を招聘し、修祓式を挙行してもらう。司会を行う場合は、事前に神主と打ち合わせておくとよい。神主は、大体1つの儀式が終わるごとに椅子に掛ける形をとるので、それで判断してもおよそはわかる。
そのほか、参列者を案内し、玉串を奉奠してもらう人にあらかじめお願いしておく。式が終わったら、神主へ初穂料および盛り物を渡す。
ハ.司会・進行係
式典全般の進行管理と雰囲気づくりを担当。進行係は司会役と緊密に連絡を取り合ってスムーズな式進行を心掛ける。祝辞を依頼したり来賓をスタンバイさせて誘導するなど、細かい目配りが必要である。また、段取りどおりに進行しない場合は、機転を利かせた判断が望まれる。
受付係、手荷物係、迎賓係、記念品係、車両係、広報・記録係、会計係については、「上棟式・立柱式」を参照。
●ワンポイントアドバイス
服装
委員は全員略礼服着用とし、主催者として会長、社長はモーニングコート着用とする。招待客には平服で、気を遣わないよう招待状に添書きすること。
会場のレイアウト、飾付け
祝宴は、立食の形式で行うので、会場内の適当な位置にテーブルを置き、椅子は壁際に並べ、出席者が自由に歩き回れるよう余裕をもたせる。祝辞などを述べてもらう主な来賓と、主催者側の社長以下、重役などの席は、一応決めておいたほうがよい。会場を華やかにするために紅白のまん幕を使い、テーブルの上には花を飾って雰囲気を盛り上げる。
<< 後始末とフォローアップ >>
(1)出席者に対して
礼状に添えて記念のスナップ、本人が写っている写真を同封すると喜ばれる。
(2)欠席者に対して
挨拶状、記念のスナップを送る。VIPの場合は、担当者が持参して渡す。
<< 支出費用の経理処理と税務取扱い >>
社屋新築等に伴う式典の祭事のために通常要する費用は、「地鎮祭・起工式」に解説した取扱いとなる。
なお、社屋新築等の記念式典費用のうち、地鎮祭(起工式)、上棟式など建物完成前に支出する費用は建物の取得価額に算入して処理することになっているが、竣工式、落成式など建物完成後に支出する費用は取得価額に算入する必要はない。
また、記念式典に伴い、参加者に記念品を配る場合は、相手が社内の役員、従業員で、一定の要件を満たす物品であれば福利厚生費として処理できる。一定の要件とは、社会通念上記念品としてふさわしいものであり、かつその処分見込価額が1万円以下であることとされている。この要件を超えたものであったり、現金で支給したときは、すべて従業員等への給与として課税される。
外部の関係者に配る記念品代は、交際費とされ、記念品を郵送した場合はそれも合わせて交際費扱いとなる。
落成式当日までの準備チェックリスト
落成式当日の準備チェックリスト
著者
橋口 寿人(経営評論家)
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