ビジネスわかったランド (総務・庶務)

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新規顧客向け・媒体活用型[街頭配布(ダイレクト・ハンド)]
手から手へ直接届けられるが、「許可」が必要

「手鏡」付きのダイレクト・ハンドも

人通りの多い街頭や駅前、繁華街などで、地域周辺の住民、通勤者に手渡しで配布する販促媒体を「ダイレクト・ハンド」といいます。

最もなじみがあるダイレクト・ハンドとして、「チラシやポケットティッシュにクーポンを付けたもの」が挙げられます。
狙ったスポット・ターゲットにピンポイントで、手から手へ直接届けるという接触に対する意識度の高い、販促媒体といえます。
ですから、手渡す人の挨拶、服装、立ち居振る舞いなども重要になるのはいうまでもありません。

より高い販売促進の成果を出すために、記念品、粗品などのノベルティグッズを添付したり、タイアップイベントと同時に実施したりなど、さまざまな方法があります。
なお、駅前、街頭、公共施設内でダイレクト・ハンドを行なうときは、施設管理者の事前許可が必要になります。
駅構内の場合は、駅に申請を出す必要がありますが、許可がむずかしい状況にあります。
公道の場合は、所轄警察署の交通課に道路使用申請をして、それぞれ許可を受けることが必要となります。

下記は、ある美容室が駅前に移転リニューアルオープンするときに、エコバックに手鏡、チラシ、ニュースレター(情報誌)を同封したダイレクト・ハンドの例です。
同封物のチラシやニュースレターには、お店のこだわりやスタッフの顔写真付きのメッセージを掲載し、クーポンを付けています。
このような親近感をもってもらうための工夫が、ふんだんに盛り込まれています。

なかでも、手にとってもらうためのプロセスで最も効いたのは、いうまでもなく手鏡です。
事前に予算内で「ターゲットの多くが欲しがるノベルティとは何か?」という調査をしたところ、多かった答えが手鏡だったのです。
この手鏡欲しさに、一度通り過ぎてからわざわざ取りに戻って来る人もいました。

コストは多少かかるものの、単に駅前でチラシを配布したり、ティッシュを配ったりするよりも効果的ではないでしょうか?
集客のためには、まずお店の情報を知ってもらうことが大切なので、ここぞというときに、こうした方法も一考の余地はあるかもしれません。

<美容室が駅前で実施したダイレクト・ハンド>


著者
岩本俊幸(株式会社イズ・アソシエイツ 代表取締役)