ビジネスわかったランド (総務・庶務)

広報・PR

新規顧客向け・媒体活用型[折込チラシ-2]

お客様の感情を呼び起こすためのチラシ

チラシは、「アイキャッチ」(最初に目を引くビジュアル)のインパクトと、共感性の両方を高めるように、表現を工夫しましょう。

(1)子どものビジュアルを使う
どんな人も、子どもに対して、基本的には無意識に「共感」してしまいます。もともとある共感性をベースに、インパクトを加え、好奇心をくすぐるビジュアルで、子どもに対する消費者の共感をいかに表現できるかがポイントです。


(2)数字を大きく使う
数字は、お客様の目を引く大きな要素です。「1週間の絶好調が、わずか500円!」などのように数字を明示できるのであれば、前面に出しましょう。しかも、単に数字を明示するだけではなく、消費者がイメージしやすいように、数字にまつわるビジュアルを使って工夫します。


(3)シズル感を打ち出す
食品会社や飲食店において、食べ物をビジュアルとして前面に出す広告では、「シズル感」を打ち出しましょう。シズル感とは、英語のsizzle(肉や揚物がジュージューと焼ける音) に由来します。音や香り、味などを感じさせるシズル感が打ち出せれば、それに勝るインパクトはありません。


(4)ワクワク感を醸し出す
イラストや写真を広告誌面に目いっぱいに数多く配置して、ワクワク感を醸し出すことで、すぐれたアイキャッチの一つにすることもできます。


(5)「新しい」を簡潔に
お店の新規オープンやリニューアルオープン、商品の新発売のタイミングであれば、「新しい」をアイキャッチとして前面に出しましょう。

 

理解を深めるチラシ

お客様がチラシで商品・サービスの理解を深めるために、「詳しく、わかりやすく伝える」ことはもとより、「安心感を伝える」ことにも留意しましょう。

(1)詳しく、わかりやすく伝える
他社にはない商品・サービスの利点や特徴を、数字などを使って、わかりやすく説明するのがポイントです。
たとえば、業界人でなければわからないような商品・サービスの専門的な内容も、誰でも理解できるように伝えなければなりません。

また、消費者は人気のあるものに対して、他の人も選択しているという安心感を抱きます。
ですから、人気商品をアピールすることも大切なことです。
そのための有効な手法として、「ランキングにして見せる」ことが挙げられます。
たとえば、「当店の人気ランキング」と謳い、ビジュアルを使って、人気商品がひと目でわかるようにします。商品の開発プロセスや使用手順について、文字に頼らずに見せることも重要です。


(2)安心感を伝える
社長、店長をはじめ、社員、スタッフの顔写真やプロフィールを掲載することによって、安心感を伝えることができます。
整体院、エステサロン、美容室、飲食店でも、基本的には一度お店に入ったらサービスを受けてお金を払うまで外に出られません。
お客様が感じるリスクは、店側が考えている以上に温度差があります。
ですから、店内の様子を詳しく見せることは重要なポイントです。

 

記憶に残るチラシ

チラシを見た人が、商品・サービスの特徴やこだわりなどの記憶が残るようにするために、「時間の流れで表現する」ことと、「広告誌面上で体験してもらう」ことで工夫しましょう。
 
(1)時間の流れで表現する
「なぜ、このお店をやっているのか?」「なぜ、このお店を開いたのか?」「なぜ、この商品を開発したのか?」といった「なぜ?」を伝えることは、お客様の記憶に残ることに大きく貢献します。
具体的な方法として、「会社、お店の歴史を語る」「社長、店長のこだわりや生きざまを語る」「商品開発の苦労話を載せる」「生産者の声を入れる」といったことが挙げられます。


(2)誌面上で体験してもらう
比較的簡単にできるのは、たとえば整体院が広告で「自己チェック表」を準備するように、誌面上にチェックリストを用意して、お客様にチェックしてもらう方法です。
もう少し高度な見せ方として、ある中学受験の学習塾のチラシでお母さん、お父さんそれぞれに国語と算数の問題をつくり、解いてもらうやり方もあります。

こうした方法は、広告(チラシ)に感情移入してもらうことが目的です。
確実にお客様の記憶に残ります。
ですから、整体院や学習塾のように問題や悩みを解決する商品・サービスで活用すると効果的です。誌上体験することで、潜在的なお客様の問題を顕在化できるからです。

 
 

著者
岩本俊幸(株式会社イズ・アソシエイツ 代表取締役)