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新規顧客向け・媒体活用型[折込チラシ-1]
新聞以外にも、コミュニティ紙・タウン誌に挟み込む
「媒体活用型」の媒体(販促媒体)とは、マス広告(テレビ、新聞、ラジオ、雑誌)を除く媒体です。販促媒体は、「新規顧客向け」(新規顧客獲得型)「既存顧客向け」(既存顧客関係強化型)の2つに大きく分けられます。ここでは、新規顧客向けを見ていきます。

チラシの特性を考える

代表的なのが「新聞折込広告」チラシです。
新聞折込広告チラシは、キャンペーンやイベントの告知に利用されることが多いです。
特定のエリアに集中した販促展開ができる地域密着型ビジネスの王道といえます。新聞折込広告チラシとは、宅配新聞に挟み込み、配布する販促媒体です。
読売新聞、朝日新聞に代表される一般紙や、日本経済新聞に代表される経済紙のように、新聞のタイプによる購読者の属性を選定することができます。

また、新聞販売店ごとに配布エリアがあるため、お店の商圏や告知したい配布地域に合わせて選定することもできます。
新聞折込広告チラシは、訴求対象に効率的に展開できるため、地域に密着した密度の高い告知活動が期待できます。
しかし、新聞購読率が落ちてきているので、若年層にリーチするのが以前より格段に困難になってきています。
特に20代~30代の女性の購読率が大幅に減っていることから、ターゲットの年齢層によっては、販促媒体として適さない場合もあるので注意が必要です。

新聞折込広告チラシを見る人が最も多いのは、土曜日という調査結果もありますが、商品・サービス、またはお店の商圏によって効果が異なるので、適した曜日を選ぶことも大切です。
通常、商圏調査を実施し、ターゲット層の多いエリアを選ぶ必要があります。

なお、新聞折込広告チラシの仕様で最も多いのは、B4判です。
これは、新聞のサイズ(タブロイド判)の中で、最も露出面積の多い大きさになるからです。
インパクトを高めるため、縦長サイズや、大型サイズ(3つ折)など、競合店との差別化を図るための仕様も数多くあります。
新聞折込広告チラシの特性を次にまとめておきます。

・宅配により、確実に対象者に到達されることができる。
・特定のエリアに集中した販促展開ができる。
・
読者層やエリアを細かく絞り、最小ロットが少なく実施できるので、テストマーケティングに向いている。
・新聞購読率が落ちてきているので、全体のパイが減少している。
・
医療関係、医薬品、健康食品の広告表現には厳しい制約があるなど、日本新聞協会加盟新聞社による「新聞折込広告基準」の規制がある。

もちろん、チラシを挟み込むということでは、新聞ではなく、「コミュニティ紙・タウン誌」といった情報誌を活用する方法もあります。
新聞と比べて保存されやすい情報が掲載されているコミュニティ紙・タウン誌は、販促媒体として、お客様の購入の検討が長期にわたる商品・サービスに適しています。
チラシの特性として、「手に取りやすい」「ハンディさ」「ひと目で判断される」「自由さ」が挙げられます。

さらに、地域的な情報源(地域密着性)としての特性を活かすことで、効果が最大化します。
チラシは、商品・サービスの売行きに直結する、地域の消費者と売り手をつなぐのに有効な販促媒体です。
どんなチラシにも、売り手が必ず伝えたいメッセージがあります。
そのメッセージをお客様に伝えるために、目につきやすく、興味を引かせる工夫が必要です。

受け手(お客様)が理解し、実際に行動を起こしてこそ、チラシの役目は完結します。
そのためには、伝える(配布する)方法を考えなければなりません。

下記の図表などを参考に、最も効果を上げる配布方法を選択しましょう。 

<チラシの配布方法とメリット>


<受け手から見たチラシ>

著者
岩本俊幸(株式会社イズ・アソシエイツ 代表取締役)