ビジネスわかったランド (総務・庶務)

広報・PR

メディアに取り上げられる方法
個別取材要請、一斉発表、個別取材申込みがある

■個別取材要請の仕方
メディアに露出する方法には、大きく分けて3つあります。企業からは、「個別取材要請」「一斉発表」、記者からは「個別取材申込み」があります。取材要請と申込みは個別取材となります。一斉発表後の個別「取材要請」も通常行なわれる基本的な方法です。

「個別取材要請」とは、「あるネタに関して、会社から特定メディア(記者)に取材を要請し、個別に情報提供する」ことです。記者にとって「特ダネ」となるので、取り上げられる確率は高く、相対的に大きな扱いになります。ネタの価値と狙いに応じて、会社が適切なメディア(記者)を選べることによって戦略的な広報が可能です。1社に取り上げられた場合、ほかからの「後追い取材」で「一粒で何度も美味しい」楽しみもできます。広報活動とは、記者との1対1の対応が原点。それは、行商の人が、最初は個別に訪問して販売することと同じです。売れる(記事になる)確率が高いからです。

■個別取材の申込みを受けたら、記事になる可能性が高い
「記者からの特定テーマに関する取材の申込み」は、記事になる可能性が最も高くなります。なぜなら、記者にはすでにテーマがあり、事前に調べたり他の記事を見たり、紹介を受けたりして、この会社であれば、テーマに見合う内容の情報を提供してもらえると目星をつけてくるからです。
 
■一斉発表とはどういうことか?
一斉発表=プレスリリース配布・配信とは、会社が、「公式に」「同じ情報を」「同時に」「多くのメディアに」情報提供することです。情報をわかりやすくまとめた「プレスリリース」を配布・配信します。しかし、小さな無名の会社の場合、まったく相手にされないことがほとんどです。記者の手元には、日々多くのプレスリリースが届くので、無名企業からのプレスリリースは、いちいち読む暇もないからです。たとえ取り上げられたとしても、横並びの情報なので相対的に小さな扱いになります。各種イベントも発表の一種。記者会見はその典型例です。少しでも記事にしてもらうには、プレスリリースを広く配信するだけでなく、その後個別にアプローチして個別取材してもらうことをお勧めします。
 
以上のことをまとめると、記事の出し方には5つの方法があります。
  • A 会社からの個別取材要請
  • B 記者からの個別取材申込み
  • C 会社からの一斉発表(プレスリリース)
  • D C+A プレスリリース後に、会社から個別取材を要請する
  • E C+B プレスリリース後に、記者から取材申込みを受ける

A「取材お願い」は、1人だけに“アイ・ラブ・ユー”をささやき、手書きのラブレターを手渡し、自分の想いの丈を吐露すること。
B「取材申込み」とは、相手からの“アイ・ラブ・ユー”。こちらが了承すれば会いに来てくれ(取材)、喜ばれればお礼の手紙(記事)も届くでしょう。
C「一斉発表」とはみんなに“アイ・ラブ・ユー”と言い、同じラブレターを配布すること。プレスリリースが読まれずにくずかご行きの運命が多いのはこのためです。したがって、送ったあとにD個別に“アイ・ラブ・ユー”が必要です。
 
言い換えれば、一斉発表は「合コン」で、同じ内容の愛の告白をタイプ打ちしたラブレター(プレスリリース)をまき散らしているようなもの。そこで、プレスリリース送信のあとに、特定メディア(記者)に電話して、個別取材をお願いする努力を積み重ねることが大切です。つまり、合コン後に、個別にデートを申し込むのです。それぞれに“アイ・ラブ・ユー!”と口説くこと。個別取材は「デート」。したがって、手書きのラブレターでもいいのです。いや、むしろ手書きのほうが想いが伝わります。「デート」によってのみ「恋人」ができる。1人ひとり個別に、1人でも多くデートして「恋人」をつくるのです。恋人たちが真の記者人脈を築く。それが会社の資産です。

<記事の出方・出し方には5つある!>