ビジネスわかったランド (総務・庶務)

エチケット・マナー

立席パーティーで許されること許されないことは
 立席パーティーであっても服装には十分注意を払うことが大切。食べ方のマナーは西洋料理に準じていると思えばよい。ただ、料理を取ったら速やかにテーブルを離れる、椅子があっても座ったきりにならないで、できるだけ多くの人と言葉を交わすといったことに配慮する。

<< パーティーに行くときの服装は >>

取引先の「○○周年記念パーティー」とか「新製品発表パーティー」など、立席のパーティーに呼ばれる機会は多いが、そんな立席パーティーでは、どんな点に気をつければいいだろうか。
立席といえどもパーティーはパーティー。その格によって、服装もある程度考えて臨みたい。どんな服装をしていけばよいか迷うときには、あらかじめ主催者に聞いておくとよいだろう。
招待状に「正装で」とあれば、モーニングコートや燕尾服、タキシードを着用しなければならないが、書いていなければ、昼夜共通の略服、ブラックスーツかダークスーツでよい。
「平服で」とある場合は、ダークスーツが無難だろう。平服だからといって、普段着やカジュアルなスタイルでは失礼である。
女性の場合は、昼間はアフタヌーンドレス、夕方はカクテルドレス、夜はイブニングドレスが正装になる。和服なら、昼夜を問わず五つ紋の黒留袖か色留袖が正装となる。ただし、ビジネス関連のパーティーでは、スーツでよいだろう。
カップルで出席するときは、服装の格を合わせるようにしたい。

<< 立席パーティーでの食事の仕方 >>

立席パーティーの会場は、中央に大きなテーブルがあって料理が並べられ、その周りで立ってパーティーを楽しむというのが基本である。したがって、立席パーティーで食事をするときには、他のパーティーとは少々異なるマナーが必要になる。

料理の取り方は
料理は、基本的には、オードブル、冷たい料理、温かい料理、デザートの順に取るようにする。ふつうは、この順序に時計回りに料理が並んでいるので、人の流れもそうなっているはずである。
もっとも、混んでいて取れないようなら、取れるものから取ってもかまわない。ただし、デザートだけは後にしたほうがよい。
料理を取る際には、2~3品を自分の皿に取り、取り終えたら速やかにテーブルから離れる。いつまでもテーブルの前にいると、次の人が料理を取るのにじゃまになってしまう。
また、飲み物はウエイターが会場を回っている場合が多いので、好きなものをもらえばよいだろう。

立ったままでうまく食べるには
立席パーティーでは、食べたり飲んだりも、基本的には立ったままでする。会場には、いくつか、皿やグラスを置くテーブルが用意されているので、そこに皿やグラスを置けば食べやすいだろう。
しかし、テーブルがふさがっている場合は、皿やグラスを持ったまま食べることになる。そのようなときは、次の図のように、左手の親指と人差し指でグラスを支え、残りの指で皿を持つようにして、右手でフォークを持って食べるようにすればいいだろう。

食べ終えた食器やグラスは、テーブルの上に置いておけば、ウエイターが片づけてくれる。
その他、食べる際のマナーは、西洋料理の場合に準じると考えてよい。

<< 立席パーティーで心得ておくこと >>

座ったままでは意味がない
立席パーティーでも、会場の周りに多少の椅子やテーブルが用意されていることがある。ただし、これらは疲れたときにほんの少し休むところと考えたい。はじめから最後まで座ったままでは、他の人のじゃまになるし、立席パーティーの特徴を生かせないままになってしまうことになる。

できるだけ多くの人と話そう
立席パーティーの特徴というのは、決まった席がなく皆が立ち歩いていることだ。この特徴を生かすためには、ずっと同じ場所にいたり、知り合いの人とばかり話しているのではなく、お互いに紹介したり紹介してもらったりして、できるだけ多くの人と話をし、交友の輪を広げることが大事だ。
顔見知りの人がいたら積極的に声をかけ、紹介の労を取るのが、立席パーティーのいちばんの心得だといっていいだろう。

途中で帰ってもよいか
立席パーティーは、他のパーティーに比べて、比較的人の出入りは自由だ。多少遅れて行っても大丈夫な場合が多いし、途中で帰っても失礼には当たらない。もちろん、最後までいられるならそれでもよい。

著者
土舘 祐子(株式会社マネジメントサービスセンターHRソリューションチーフディレクター)
2007年12月末現在の法令等に基づいています。