ビジネスわかったランド (総務・庶務)
エチケット・マナー
西洋料理で許されること許されないことは
西洋料理というと、マナーが非常に細かいような印象が強く、尻込みしてしまう人も少なくないようだ。しかし、マナーの根本は、同席者に不快感を与えないこと。あとは、ナイフ、フォーク、スプーンの基本的な使い方、置き方さえ覚えておけば問題ない。
<< ナイフ・フォーク・スプーンの使い方 >>
西洋料理が苦手な人がまず気後れするのが、テーブルにたくさん並べられたナイフやフォークだろう。何をどの料理に使えばいいのかわからず、あたふたしてしまうのだ。
使う順序は外側から
ナイフやフォークは、あらかじめ使う順番に外側から置かれている。だから、出てくる料理に合わせて外側から使っていけば間違いない。
なお、正面に置かれているスプーンなどは、デザート、コーヒー用である。
ナイフ・フォークの置き方とサイン
ナイフやフォークを皿に置く形で、ウエイターにサインを送ることができる。
食事は終わっていないけれど、いったん手を休めるときは、皿の上に八の字を書くように置く。つまり使っているそのままの形で置けばよい。
一方、食べ終わったとき、あるいは料理が残っていてもこれ以上食べないから皿を下げてほしいときには、ナイフとフォークを並べて斜めにして置くと、ウエイターが皿を下げてくれる。周囲のペースを見て、早すぎず、遅すぎず、食べるスピードにも気配りしたい。
使うときに注意すること
ナイフやフォークを使うときにいちばん気をつけたいのは、なるべく音を立てないようにすることだ。食器をガチャガチャいわせたり、料理を切る音などには十分気をつけたい。
また、料理を切るときには、いっぺんに切ってしまうのではなく、ひと口分ずつ切って食べる。
スープを飲むときのスプーンは、手前から向こう側にすくうようにする。飲み終わったら、スプーンは受け皿の上に置けばよい。
ナイフやフォークを落としてしまったら
食事の途中でナイフやフォークを落としてしまったら、ウエイターを呼んで、新しいものと交換してもらう。くれぐれも、自分で拾ってナプキンで拭いて使ったりしてはいけない。
<< 西洋料理の食べ方の基本は >>
西洋料理を食べる際の基本的な注意点を、料理ごとに見ておく。
オードブル
ふつうは一人前ずつ出てくるが、盛り合わせの時は、そえられているサービス・スプーンとフォークで、食べる分だけ取り分ける。ウエイターが取り分けてくれる場合もあり、好みを聞かれたら素直に言えばよい。
スープ
左手を皿の縁に添え、スプーンで手前から向こう側にすくって、音を立てないように飲む。中身が少なくなってすくいにくくなったら、左手で皿の縁を少し持ち上げて、向こう側にスープをためるようにすればすくいやすくなる。
また、両耳のついたカップに入ったスープの場合は、残り少なくなったら、カップの耳を両手で持って飲んでもよい。
パン
パンは基本的に、左側に置いてあるのが自分の分。
パンを食べ始めるのは、スープが終わってから。そして、デザートが出てくるまでに食べ終えるように。残してもかまわないし、お代わりしてもよい。
パンを食べるときは、大きなままでかぶりつかず、ひと口大にちぎって、バターナイフでバターをつけ、左手で食べるのが基本。
魚料理
骨つきの魚が出てきたときは、フォークで魚の頭を押さえ、背骨に添ってナイフを入れて、上身をそぎながら食べる。上身が食べ終わったら、ひっくり返さず、ナイフで骨をはずして下の身を食べるようにする。
肉料理
肉料理の場合、基本的にソースと野菜がつくので、それぞれ皿に給仕されるときは全部揃ってから食べ始める。
左のほうから、ひと口ずつ、食べる分だけ切り分けて食べるようにする。
サラダ
オードブルと同じように、一人前ずつ出てくる場合と、サラダボウルに盛ったものが出てくる場合がある。サラダボウルから取り分けるときは、添えてあるスプーンとフォークで適量を自分の皿に盛る。
デザート・フルーツ
デザートがアイスクリームの場合は、溶けないうちに、添えてあるウエハースと交互に食べるのが基本だ。
メロンが出てきたら、皮と果肉の間にナイフを入れて切り離し、ひと口大に切って食べる。
バナナの場合は、まず、両端を切り落として、フォークで押さえながら皮に切れ目を入れてはがす。それから、ひと口大に切って食べる。
種のある果物の場合、種は直接皿にはき出さず、スプーンでいったん受けてから皿に移すようにする。
なお、フルーツの種類によっては、水の入ったフィンガーボールが出てくるので、食べ終わった後の汚れた指先をこれで洗うようにすればよい。
コーヒー
コーヒーが出てきたら、その段階でナプキンははずし、テーブルのわきに置くようにする。
酒類
パーティーなどでは基本的には、料理に合った酒が出てくるので、出てきたものを飲むようにすればよい。自分でオーダーするときは、不慣れな場合には店の係の人に相談すれば適切なものをすすめてくれる。酒をついでもらうときは、グラスは持ち上げず、テーブルの上に置いたままにしておく。
<< 食事中に気をつけることは >>
上記以外には、西洋料理を食べているときには、次のような点に注意すればいいだろう。
基本はやはり、他の人に不快感を与えない気持ちである。
・音を立てて食べない
・料理を口の中に入れたまま、話したり酒を飲んだりしない
・人の前に手を伸ばさない。遠くにある調味料などを取りたいときは、隣の人に「恐れ入りますが…」と言って取ってもらう
・食べないうちから調味料をかけない
・食器を手で持たない
・食事中はタバコは吸わない
・水をこぼしたり、料理を落としたりしてしまった時は、係を呼んで始末してもらう
・中座するときは目立たないように
・爪楊枝は使わない
・会話を楽しみながら周囲のペースに合わせて食べる
著者
土舘 祐子(株式会社マネジメントサービスセンターHRソリューションチーフディレクター)
2007年12月末現在の法令等に基づいています。
<< ナイフ・フォーク・スプーンの使い方 >>
西洋料理が苦手な人がまず気後れするのが、テーブルにたくさん並べられたナイフやフォークだろう。何をどの料理に使えばいいのかわからず、あたふたしてしまうのだ。
使う順序は外側から
ナイフやフォークは、あらかじめ使う順番に外側から置かれている。だから、出てくる料理に合わせて外側から使っていけば間違いない。
なお、正面に置かれているスプーンなどは、デザート、コーヒー用である。
ナイフ・フォークの置き方とサイン
ナイフやフォークを皿に置く形で、ウエイターにサインを送ることができる。
食事は終わっていないけれど、いったん手を休めるときは、皿の上に八の字を書くように置く。つまり使っているそのままの形で置けばよい。
一方、食べ終わったとき、あるいは料理が残っていてもこれ以上食べないから皿を下げてほしいときには、ナイフとフォークを並べて斜めにして置くと、ウエイターが皿を下げてくれる。周囲のペースを見て、早すぎず、遅すぎず、食べるスピードにも気配りしたい。
使うときに注意すること
ナイフやフォークを使うときにいちばん気をつけたいのは、なるべく音を立てないようにすることだ。食器をガチャガチャいわせたり、料理を切る音などには十分気をつけたい。
また、料理を切るときには、いっぺんに切ってしまうのではなく、ひと口分ずつ切って食べる。
スープを飲むときのスプーンは、手前から向こう側にすくうようにする。飲み終わったら、スプーンは受け皿の上に置けばよい。
ナイフやフォークを落としてしまったら
食事の途中でナイフやフォークを落としてしまったら、ウエイターを呼んで、新しいものと交換してもらう。くれぐれも、自分で拾ってナプキンで拭いて使ったりしてはいけない。
<< 西洋料理の食べ方の基本は >>
西洋料理を食べる際の基本的な注意点を、料理ごとに見ておく。
オードブル
ふつうは一人前ずつ出てくるが、盛り合わせの時は、そえられているサービス・スプーンとフォークで、食べる分だけ取り分ける。ウエイターが取り分けてくれる場合もあり、好みを聞かれたら素直に言えばよい。
スープ
左手を皿の縁に添え、スプーンで手前から向こう側にすくって、音を立てないように飲む。中身が少なくなってすくいにくくなったら、左手で皿の縁を少し持ち上げて、向こう側にスープをためるようにすればすくいやすくなる。
また、両耳のついたカップに入ったスープの場合は、残り少なくなったら、カップの耳を両手で持って飲んでもよい。
パン
パンは基本的に、左側に置いてあるのが自分の分。
パンを食べ始めるのは、スープが終わってから。そして、デザートが出てくるまでに食べ終えるように。残してもかまわないし、お代わりしてもよい。
パンを食べるときは、大きなままでかぶりつかず、ひと口大にちぎって、バターナイフでバターをつけ、左手で食べるのが基本。
魚料理
骨つきの魚が出てきたときは、フォークで魚の頭を押さえ、背骨に添ってナイフを入れて、上身をそぎながら食べる。上身が食べ終わったら、ひっくり返さず、ナイフで骨をはずして下の身を食べるようにする。
肉料理
肉料理の場合、基本的にソースと野菜がつくので、それぞれ皿に給仕されるときは全部揃ってから食べ始める。
左のほうから、ひと口ずつ、食べる分だけ切り分けて食べるようにする。
サラダ
オードブルと同じように、一人前ずつ出てくる場合と、サラダボウルに盛ったものが出てくる場合がある。サラダボウルから取り分けるときは、添えてあるスプーンとフォークで適量を自分の皿に盛る。
デザート・フルーツ
デザートがアイスクリームの場合は、溶けないうちに、添えてあるウエハースと交互に食べるのが基本だ。
メロンが出てきたら、皮と果肉の間にナイフを入れて切り離し、ひと口大に切って食べる。
バナナの場合は、まず、両端を切り落として、フォークで押さえながら皮に切れ目を入れてはがす。それから、ひと口大に切って食べる。
種のある果物の場合、種は直接皿にはき出さず、スプーンでいったん受けてから皿に移すようにする。
なお、フルーツの種類によっては、水の入ったフィンガーボールが出てくるので、食べ終わった後の汚れた指先をこれで洗うようにすればよい。
コーヒー
コーヒーが出てきたら、その段階でナプキンははずし、テーブルのわきに置くようにする。
酒類
パーティーなどでは基本的には、料理に合った酒が出てくるので、出てきたものを飲むようにすればよい。自分でオーダーするときは、不慣れな場合には店の係の人に相談すれば適切なものをすすめてくれる。酒をついでもらうときは、グラスは持ち上げず、テーブルの上に置いたままにしておく。
<< 食事中に気をつけることは >>
上記以外には、西洋料理を食べているときには、次のような点に注意すればいいだろう。
基本はやはり、他の人に不快感を与えない気持ちである。
・音を立てて食べない
・料理を口の中に入れたまま、話したり酒を飲んだりしない
・人の前に手を伸ばさない。遠くにある調味料などを取りたいときは、隣の人に「恐れ入りますが…」と言って取ってもらう
・食べないうちから調味料をかけない
・食器を手で持たない
・食事中はタバコは吸わない
・水をこぼしたり、料理を落としたりしてしまった時は、係を呼んで始末してもらう
・中座するときは目立たないように
・爪楊枝は使わない
・会話を楽しみながら周囲のペースに合わせて食べる
著者
土舘 祐子(株式会社マネジメントサービスセンターHRソリューションチーフディレクター)
2007年12月末現在の法令等に基づいています。
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