ビジネスわかったランド (総務・庶務)

エチケット・マナー

中華料理で許されること許されないことは
 中華料理には、大きく分けて、北京料理、上海料理、四川料理、広東料理の4つがある。いずれも、基本的には、大皿に盛った料理を、大勢で囲んで、和やかに楽しく食べる料理だといえる。
形式張らずに、料理と会話を楽しむのがいちばんだが、着席のマナーや料理の取り方などには気をつけたい。

<< 中華料理の着席のマナーは >>

中華料理は、大きなテーブルをたくさんで囲んで食べる場合が多い。その際の上座は、個室ならば出入り口から遠い席、広間の一角なら屏風や額縁、絵などがかかっている壁側になる。最近では懐石料理のように一人分ずつ供する料理店もあり、四角いテーブルに座ることもある。どちらも主客が上座に、主人がその反対側に座るのが一般的な席順だ。


<< 中華料理の基本的な流れは >>

まず、中華料理の基本的な流れを見ておこう。全員が揃ったところで、前菜、あっさりした料理から濃厚な肉料理や魚料理、スープ、ご飯かお粥、菓子、果物といった順番で料理が出てくるのがふつうだ。中華料理の基本的なフルコースは、次のようになる。
1.酒
2.前菜
3.スープ
4.主菜3~4品
5.スープ
6.ご飯(お粥や麺の時もある)と香の物
7.点心
この1~7の順に、9~10品が出されるのが一般的。

<< 中華料理は取り分け方にマナーがある >>

中華料理はほとんど、大皿に盛った料理が回転台の上に置かれ、それぞれが取り分けて食べるという形をとる。そのため、料理を取り分ける際に、いくつかのマナーがある。

料理を取る順番は
料理が出てきたら、まず主賓(上座に座っている人)から自分の皿に取り分け、取ったら次の人に回すのが基本。勝手にぐるぐる回転台を回すのはマナーに反する。
また、回す方向も、基本は時計回り。できるだけ反対側には回さないようにする。

どれくらい取ればいいか
テーブルについている人の数と、自分のお腹の具合を配慮して、料理を取る量を決めるようにしたい。できれば、あらかじめメニューを見ておいて、最後の料理まで食べられるように、取る分量を加減すればいいだろう。
また、一度自分の皿に取ったものは残さずに食べるのがマナーなので、一度に取りすぎないほうがよい。
なお、スープなどウエイターが給仕してくれるものは、ウエイターに任せる。

何で取り分けるのか
料理を自分の皿に取り分ける際、取り箸がついていればそれで取るが、ついていないときは自分の箸で取ってかまわない。中華料理は親しみを大事にするので、その際はむしろ返し箸をしないほうが親しみを表わせるだろう。ただし、箸はあまり汚さないように使いたい。

取り分けるときに注意すること
上記以外に、料理を取り分けわける際には、次のような点に注意したい。
・もし、自分で回して料理を取りたいときは、他の人が料理を取っていないことを確認してから
・同じ種類の料理ばかり取らない
・ほしい料理が近くにないときは、立ち上がったり無理やり手を伸ばしたりせず、回転台を回すか、近くの人に取ってもらう
・隣の人と箸を交差させるようにして料理を取ってはいけない。他の人が料理を取るのを待って、自分の前に料理を回してから取る
・回転台のそばに、倒れやすいものや引っかかりやすいものは置かない
・回転台に乗っている箸やスプーンは、台の中におさまるように置く

<< 中華料理の食べ方のマナーは >>

中華料理の食べ方は、基本的には西洋料理に準じていると考えればよい。スープなどを音を立ててすするのは、中華料理でもマナー違反となる。皿や茶碗も、テーブルに置いたまま食べるのが基本だ。
骨付きの鶏料理は、手を使ってもかまわない。残った骨は、骨入れ用の壺か、なければ自分の皿の上に置く。自分の皿が汚れたら、ウエイターに言って取り替えてもらえばよい。
なお、前菜と一緒に中国酒が出されることが多いが、乾杯がすむまでは手をつけない。

著者
土舘 祐子(株式会社マネジメントサービスセンターHRソリューションチーフディレクター)
2007年12月末現在の法令等に基づいています。