ビジネスわかったランド (経理)
年次決算
3つのキャッシュ・フローを押さえる
営業、投資、財務という3つの活動の意味を理解しよう。
営業活動によるキャッシュ・フロー
最初の区分である「営業活動によるキャッシュ・フロー」ですが、これは会社本来の事業によるお金の流れを示すものであり、要するに「本業でちゃんとお金を稼いでいるのかどうか」が示されています。一般的に使われる「間接法」によれば、以下のように分けて記載されています。
この営業活動によるキャッシュ・フローが、キャッシュ・フロー計算書の中でもっとも重要な項目ですので、上記のうちのおもな項目について説明しましょう。
1. 税引前当期利益
2. 減価償却費
3. 投資有価証券売却損益
4. 固定資産売却損益
5. 売上債権の増減額
6. たな卸資産の増減額
7. 仕入債務の増減額
8. その他の資産、負債の増減額
9. 法人税等の支払額
この営業活動によるキャッシュ・フローが、キャッシュ・フロー計算書の中でもっとも重要な項目ですので、上記のうちのおもな項目について説明しましょう。
キャッシュ・フローの3つの活動の理想型
減価償却費
過去に購入した固定資産は、使用期間に応じて償却費(費用)が計算される。損益計算書では利益のマイナス要因となるが、過去に支出済みで、実際はお金が出ていったわけではない。
したがって、キャッシュ・フローには反映されないため、ここでプラスする(過去の固定資産購入時は、投資活動によるキャッシュ・フローのマイナス)。
売上債権(受取手形・売掛金)の増減額
売上債権は商品を販売・サービスを提供した際に得られるものなので、損益計算書では利益のプラス要因となる。しかし、お金はまだ回収していないので売上債権の増加額はここでマイナスする。
一方、売上債権の代金を回収(売上債権の減少)すれば、キャッシュ・フローに反映させる必要があるが、損益計算書では過去に利益計算済のため、売上債権の減少額はプラスする。
たな卸資産の増減額
損益計算書では商品を販売した時点で利益を計算するので、まだ販売されずに残っているたな卸資産は利益の計算に反映されていない。しかし、商品や材料を購入した時点でお金は支払っているので、たな卸資産の増加額はマイナスにする。
一方、商品や材料が販売(たな卸資産が減少)されれば、損益計算書で利益計算がされるが、キャッシュ・フロー計算書では支出時に反映済みのため、たな卸資産の減少額はプラスにする。
仕入債務(支払手形・買掛金)の増減額
仕入債務は仕入を行った際に発生するものなので、利益のマイナス要因となる。しかし、お金はまだ支払っていないので仕入債務の増加額はここでプラスにする。
一方、仕入債務の支払い(仕入債務の減少)をすれば、キャッシュ・フローに反映させる必要があるが、損益計算書では過去に利益計算済のため、仕入債務の減少額はマイナスにする。
営業活動によるキャッシュ・フローは会社の本業でのお金の流れを示しているため、「プラス」であることが望ましく、金額が大きければ大きいほどいいということになる。
過去に購入した固定資産は、使用期間に応じて償却費(費用)が計算される。損益計算書では利益のマイナス要因となるが、過去に支出済みで、実際はお金が出ていったわけではない。
したがって、キャッシュ・フローには反映されないため、ここでプラスする(過去の固定資産購入時は、投資活動によるキャッシュ・フローのマイナス)。
売上債権(受取手形・売掛金)の増減額
売上債権は商品を販売・サービスを提供した際に得られるものなので、損益計算書では利益のプラス要因となる。しかし、お金はまだ回収していないので売上債権の増加額はここでマイナスする。
一方、売上債権の代金を回収(売上債権の減少)すれば、キャッシュ・フローに反映させる必要があるが、損益計算書では過去に利益計算済のため、売上債権の減少額はプラスする。
たな卸資産の増減額
損益計算書では商品を販売した時点で利益を計算するので、まだ販売されずに残っているたな卸資産は利益の計算に反映されていない。しかし、商品や材料を購入した時点でお金は支払っているので、たな卸資産の増加額はマイナスにする。
一方、商品や材料が販売(たな卸資産が減少)されれば、損益計算書で利益計算がされるが、キャッシュ・フロー計算書では支出時に反映済みのため、たな卸資産の減少額はプラスにする。
仕入債務(支払手形・買掛金)の増減額
仕入債務は仕入を行った際に発生するものなので、利益のマイナス要因となる。しかし、お金はまだ支払っていないので仕入債務の増加額はここでプラスにする。
一方、仕入債務の支払い(仕入債務の減少)をすれば、キャッシュ・フローに反映させる必要があるが、損益計算書では過去に利益計算済のため、仕入債務の減少額はマイナスにする。
営業活動によるキャッシュ・フローは会社の本業でのお金の流れを示しているため、「プラス」であることが望ましく、金額が大きければ大きいほどいいということになる。
投資活動によるキャッシュ・フロー
投資活動によるキャッシュ・フローは、固定資産や投資有価証券などの購入や売却によるお金の流れを示すものです。
要するに、「将来もっと稼ぐためにお金を使っているか?」あるいは「過去に投資したものを売却してお金に変えたか?」が示されており、以下のように分けて記載されています。
投資活動によるキャッシュ・フローは「マイナス」が望ましいです。
固定資産などへの投資に積極的ということは、将来さらに利益を上げることが期待できるからです。
一方、このキャッシュ・フローが「プラス」になっている場合には、将来の利益を生み出すために必要な資産を売却してお金に変えたということですから、今後の利益への期待が薄れてしまうことになります。
要するに、「将来もっと稼ぐためにお金を使っているか?」あるいは「過去に投資したものを売却してお金に変えたか?」が示されており、以下のように分けて記載されています。
1. 定期預金の純増減額
2. 固定資産売却による収入
3. 固定資産取得による支出
4. 投資有価証券取得による支出
5. 投資有価証券売却による収入
6. 貸付けによる支出
7. 貸付金の回収による収入
投資活動によるキャッシュ・フローは「マイナス」が望ましいです。
固定資産などへの投資に積極的ということは、将来さらに利益を上げることが期待できるからです。
一方、このキャッシュ・フローが「プラス」になっている場合には、将来の利益を生み出すために必要な資産を売却してお金に変えたということですから、今後の利益への期待が薄れてしまうことになります。
財務活動によるキャッシュ・フロー
最後の区分である財務活動によるキャッシュ・フローですが、これは「お金を集める」という活動でのお金の流れを示すものです。
要するに、「お金を集めているのか?」あるいは「返済を進めているのか?」が示されており、以下のように分けて記載されています。
財務活動によるキャッシュ・フローは、プラスとマイナスどちらがよいとも言えず、ケース・バイ・ケースです。そのときの会社の状況、金利などの経済環境などから総合的に判断すべきでしょう。
要するに、「お金を集めているのか?」あるいは「返済を進めているのか?」が示されており、以下のように分けて記載されています。
1. 短期借入金の増減額
2. 長期借入による収入
3. 長期借入金の返済による支出
4. 株式の発行による収入
5. 自己株式の取得による支出
6. 配当金の支払額
財務活動によるキャッシュ・フローは、プラスとマイナスどちらがよいとも言えず、ケース・バイ・ケースです。そのときの会社の状況、金利などの経済環境などから総合的に判断すべきでしょう。
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