ビジネスわかったランド (経理)

年次決算

決算の承認、報告、公告は
株式会社は、毎期、決算について株主総会で報告し、承認を受けたあと公告しなければならない。その手順とポイントは次のようになる。

株式会社の決算承認手続き
株式会社は、毎決算期ごとに貸借対照表、損益計算書、株主資本等変動計算書(以上、計算書類)、さらには事業報告書を作成し、決算についての承認を受けることが必要である。
決算の承認は、取締役会での承認、監査役、会計監査人の監査、株主総会での承認という手続きを踏んで行なわれる。

決算承認のスケジュール
日程は会社の規模によって異なる。日程については、「年次決算の手続きとチェックポイントは」を参照。

定時株主総会での報告、承認等
貸借対照表、損益計算書、株主資本等変動計算書といった計算書類については、株主総会で承認を受ける必要がある。計算書類の承認は、普通決議である。
ただし、取締役会設置会社で、会計監査人の監査報告書に、貸借対照表および損益計算書が適法である旨の記載があり、監査役もその監査の結果を相当と認めた場合には貸借対照表および損益計算書については、株主総会での承認を必要とせず、報告をするだけで足りる。
なお、事業報告は、株主総会の報告事項である。

計算書類等の備置きと公告
計算書類等は、本店等に備置き、株主等の閲覧に供される。また、株主総会での承認が行なわれたら、遅滞なく貸借対照表(大会社はそれに加えて損益計算書も)を公告する必要がある。なお、旧有限会社が会社法のもとで特例有限会社にとどまる場合は、決算公告は不要とされている。
決算公告する方法については、(1)官報掲載、(2)日刊新聞紙掲載、(3)電子公告のいずれかによることとされている。

著者
西山 浩(経営コンサルタント)
監修
税理士法人A.Iブレイン
2013年1月末現在の法令等に基づいています。