ビジネスわかったランド (経理)

固定負債関連の仕訳

[退職給付引当金] 退職給付引当金を計上した

設例

  1. 当社(3月末決算)のX年度の、退職給付引当金に係る資料は次のとおりである。
    ア)X年4月1日現在、退職給付引当金残高 1,000万円
    イ)X年4月1日からX1年3月31日までの退職給付費用を230万円と計算した。
  2. X1年度、基金に1,300万円を普通預金から拠出した。
  3. X2年度、退職給付費用を300万円計上する。

仕訳

  借方 貸方
1. 退職給付費用 2,300,000 退職給付引当金 2,300,000
2. 退職給付引当金
前払年金費用
12,300,000
700,000
普通預金 13,000,000
3. 退職給付費用 3,000,000 退職給付引当金
前払年金費用
2,300,000
700,000

計算

設例(2) 13,000,000円-(10,000,000円+2,300,000円)=700,000円

解説

「退職給付に係る会計基準」が実施されていますが、この基準は、各事業年度において、従業員の予想退職時における退職給付額のうち、当期に発生した部分を計算し、これに一定の割引率を乗じて、当期に係る現在価値を退職給付債務として把握するものです。実務においては、退職給付債務の計算等は非常に複雑で、専門業者に委託しているところも多いようです。
税務上、退職給付引当金の繰入額は損金として認められません。

●消費税処理のポイント
退職給付に関する取引は、課税対象外取引です。

著者:千田喜造(税理士)