ビジネスわかったランド (経理)
固定負債関連の仕訳
[社債] 資金調達のために社債を発行した
設例
- 期首において、額面1億円の私募社債(期間5年、利率0.7%、全額A銀行引受け、無担保)を発行し、当座預金に入金した。
- 上記社債につき、財務代理手数料110万円(税込み)、応募者登録手数料10万円、引受手数料55万円(税込み)を当座預金から支払った。
仕訳
借方 | 貸方 | |||
---|---|---|---|---|
1. | 当座預金 | 100,000,000 | 社債 | 100,000,000 |
2. | 社債発行費 仮払消費税等 |
1,600,000 150,000 |
当座預金 | 1,750,000 |
解説
- 会社が資金を調達する手段として、投資家からの借入れ(金銭の払込み)と引替えに発行(起債)する債券を社債といいます。
一口に社債といっても、その種類はさまざまであり、「性質」による分類としては、普通社債、転換社債型新株予約権付社債(転換社債、取得請求権付株式)、新株予約権付社債(ワラント債、新株予約権を付した社債)、劣後債となり、「募集の仕方」による分類では、公募社債、私募社債となります。
設例は、中小企業の資金調達手段として、しばしば行われる私募債で、額面発行の場合です。社債に関しては、会社法や金融商品取引法にその取扱いが定められています。 - 財務代理手数料、社債引受手数料その他債券の発行のために支出する費用を社債発行費として処理します。
●消費税処理のポイント
社債発行のための支出であっても、応募者登録手数料(額面の10/10000)や、担保付社債に係る登録免許税は課税仕入になりません。
著者:千田喜造(税理士)
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