ビジネスわかったランド (経理)

流動負債関連の仕訳

[預り金] 預り金を支払った

設例

  1. 5月25日の給料の支給総額は200万円であり、源泉所得税12万円、住民税10万円、社会保険料18万円を控除して、残額を普通預金より、各従業員の預金口座に振り込んだ。
  2. 6月10日、源泉所得税と住民税の預り金を現金で支払った。
  3. 6月30日、前月分の社会保険料37万円が普通預金口座から引き落とされた。

仕訳

  借方 貸方
1. 給与 2,000,000 所得税預り金
住民税預り金
社会保険料預り金
普通預金
120,000
100,000
180,000
1,600,000
2. 所得税預り金
住民税預り金
120,000
100,000
現金 220,000
3. 社会保険料預り金
法定福利費
180,000
190,000
普通預金 370,000

解説

源泉所得税、住民税、社会保険料等その納付義務が給与等を支払う際に徴収し、納付することが義務付けられているもの等、一時的に預かっているもので、短期間に返済されるものを預り金で処理します。

◎日常の管理は区分しておく
預り金の性格はさまざまですが、あくまで短期に精算されるものですから、決算の際の表示は預り金であっても、日常の管理に際しては、所得税預り金従業員預り金等、その性質を現わす勘定科目を用いることが望ましいと思われます。

著者:千田喜造(税理士)