ビジネスわかったランド (経理)

固定資産関連の仕訳

[保険料、保険積立金] 長期損害保険料を支払った

設例

当社(3月末決算法人)は、X年3月に、本社建物の長期総合保険契約を結び、当年分の保険料30万円(年払い)を小切手で支払った。なお契約内容は、保険期間10年(満期返戻金あり)、保険金3,000万円(保険料1,000万円当たりの保険料に占める積立金相当額は6万円)である。
なお、当期の費用になる保険料相当額については、短期前払費用の処理をすることとする。

仕訳

借方 貸方
保険料
保険積立金
120,000
180,000
当座預金 300,000

計算

30,000,000円× 60,000円 180,000円
10,000,000円

解説

法人が、保険期間が3年以上で、かつ、その保険期間満了後に満期返戻金を支払う旨の定めのある損害保険契約について、保険料(共済掛金を含む)を支払った場合には、その支払った保険料の額のうち、積立保険料に相当する部分の金額は保険期間の満了または保険契約の解除等の時までは資産に計上するものとし、その他の部分の金額は期間の経過に応じて損金の額に算入するという処理をします。
これは、契約形態によっては、支払った保険料が、全額費用になるのではなく、「定期積金」的な性格の金額があります。その場合は、契約時に保険会社等から受ける保険料払込案内書、保険証券添付書類等の区分によ って計算することとしています。

著者:千田喜造(税理士)