ビジネスわかったランド (経理)

固定資産関連の仕訳

[建設仮勘定、機械装置] 自社使用の機械を製造した

設例

事務機械の製造販売を営む当社は、本社で使用する事務機器を調達することとし、次の取引を行なった。
  1. 主要部品220万円を仕入先より調達した。代金は掛である。
  2. 上記製造に係る労務費を計算したところ、40万円であった。
  3. 上記製造に関して外注費220,000円(税込み)を小切手で支払った。
  4. 上記製造に係る製造諸経費(間接費)は25万円であった(税抜処理済)。
  5. 上記の機械が完成した。

仕訳

  借方 貸方
1. 建設仮勘定
仮払消費税等
2,000,000
200,000
買掛金 2,200,000
2. 建設仮勘定 400,000 労務費 400,000
3. 建設仮勘定
仮払消費税等
200,000
20,000
当座預金 220,000
4. 建設仮勘定 250,000 製造間接費 250,000
5. 機械装置 2,850,000 建設仮勘定 2,850,000

解説

自社で使用する目的の固定資産を自己建設(製造)した場合は、それに要した原材料、労務費、外注費、製造間接費等の費用を計算し、その合計額がその固定資産の取得価額となります。この場合、建設(製造)の着手から完成までに計算されたコスト(費用)を建設仮勘定で処理しておき、 完成時に、該当する固定資産に振り替える処理をします。

●消費税処理のポイント
自己建設(製造)の場合においても、原材料の調達や、外注費等の取引は資産の譲渡や役務提供に該当する取引ですから、課税取引であり、仕入税額控除をすることができます。

著者:千田喜造(税理士)