ビジネスわかったランド (経理)

固定資産関連の仕訳

[負担金] 税法上の繰延資産を計上した

設例

  1. 期首に完成した○○士会館建設のための特別会費220万円を小切手で支払った。この会館は会員の会議、その事務所職員の研修等に使われものである。
  2. 決算にあたり、償却期間10年で、当期12か月分の償却を行なう。

仕訳

  借方 貸方
1. 負担金
仮払消費税等
2,000,000
200,000
当座預金 2,200,000
2. 負担金償却 200,000 負担金 200,000

計算

2,000,000円×0.100× 12月 200,000円
12月

解説

税法では、税法固有の繰延資産を定めています。公共的施設等の内容とその償却期間は次のとおりです。
種類 細目 償却期間
自己が便益を受ける公共的施設または共同的施設の設置または改良のために支出する費用 公共的施設 負担者に専ら利用される場合 その施設等の耐用年数の7/10
上記以外 その施設等の耐用年数の4/10
共同的施設 負担者及びその構成員に専ら利用される場合 その施設等の耐用年数の7/10
(土地の取得に充てられる部分は45年)
上記のうち協会等の本来の用に供される会館等の建設に充てられるものは最長10年
アーケード、日よけアーチ等、負担者等の共同の用に供されるとともに一般公衆にも利用される場合 5年(その施設の耐用年数が5年より短い場合にはその耐用年数)
●消費税処理のポイント
共同施設負担金は、対価として、その施設を利用する「権利」を取得すると考え、仕入税額控除します。

著者:千田喜造(税理士)