ビジネスわかったランド (経理)

固定資産関連の仕訳

[その他有価証券、出資金、長期貸付金] 取引先の株式を取得した

設例

  1. 仕入先である甲商事より取引関係強化のため、同社の株式を1,000万円(5万円×200株)で取得し、普通預金から振り込んだ。
  2. A信用金庫の出資金を100万円で取得し、現金で支払った。
  3. 従業員Aから住宅取得資金の貸与制度利用の申請があり、1,500万円(期間20年、利率1.5%)を貸付け、普通預金から支払った。

仕訳

  借方 貸方
1. その他有価証券 10,000,000 普通預金 10,000,000
2. 出資金 1,000,000 現金 1,000,000
3. 長期貸付金 15,000,000 普通預金 15,000,000

解説

固定資産のうち、有形固定資産と無形固定資産以外のものを「投資その他の資産」に表示します。短期的に資金化をすることを目的としていない資産をここで表示します。具体的には、投資有価証券子会社株式出資金長期貸付金差入保証金投資不動産長期前払費用保険積立金等がありま。
  1. その他有価証券とは、有価証券の区分(売買目的有価証券、満期保有目的有価証券、子会社株式、関連会社株式)のいずれの区分にも属さない有価証券をいい、貸借対照表には、投資有価証券で表示します。
  2. 合名・合資会社、協同組合等の出資金をこの勘定科目で処理します。ゴルフ会員権もこの科目で処理するのが一般的です。
  3. 貸付金は、ワンイヤールールにより、決算期の翌日から回収までに1年を超えるものを、「長期」として処理します。

●消費税のポイント
有価証券、出資金の取得(株式の譲渡)は、資本の移転であり非課税取引です。

著者:千田喜造(税理士)