ビジネスわかったランド (経理)

流動資産関連の仕訳

[棚卸資産] 商品の期末評価を行なった

設例

当期(暦年決算)におけるb商品の仕入の実績は次のとおりである(三分法による仕訳により、簡略化のため、消費税等は考慮しない)。
  • 期首棚卸高 : 500個 50円
  •  4月 :1,000個 52円
  •  9月 :2,000個 53円
  • 12月 : 500個 58円
  • 期末棚卸高 : 800個 ?円
(1)先入先出法、(2)総平均法、(3)最終仕入原価法により計算すると各期末棚卸高はいくらか。

仕訳

  借方 貸方
1. 商品 44,900 仕入 44,900
2. 商品 42,400 仕入 42,400
3. 商品 46,400 仕入 46,400

計算

  1. (300個×53円)+(500個×58円)=44,900円
  2. (500個×50円+1,000個×52円+2,000個×53円+500個×58円)÷
    (500個+1,000個+2,000個+500個)=53円
    800個×53円=42,400円
  3. 800個×58円=46,400円

解説

(1)は、先に仕入れたものから売れていくと考えますから、9月仕入れの300個と12月仕入れの500個が残るという計算です。
(2)は、当期の総仕入額を総個数で除して求めた1個当たり単価に期末の個数を乗じて求めます。
(3)は、期末に最も近い単価(最終単価)を採用するもので、税務上の法定評価方法となっています。

著者:千田喜造(税理士)