ビジネスわかったランド (経理)
流動資産関連の仕訳
[受取手形、受取利息] 受取手形を更改した
設例
- A社から売掛金代金として回収した受取手形10万円について、同社からジャンプしてほしいとの申し出があり、手形を更改した。更改した手形は、1週間後、10万円同額の手形である。
- B社から売掛金代金として回収した受取手形80万円について、同社から資金繰りの都合で、更改(ジャンプ)してほしいとの申し出があり、180日後の80万円の新しい手形を受け取った。また同時に、その期間に対応する利息2万円を現金で受け取った。なお、B社との通常の商取引は、支払日より、60日間の手形により決済する約束である。
仕訳
借方 | 貸方 | |||
---|---|---|---|---|
1. | 受取手形 | 100,000 | 受取手形 | 100,000 |
2. | 受取手形 現金 |
800,000 20,000 |
受取手形 受取利息 |
800,000 20,000 |
解説
手形の取立期日前に、支払人が資金不足等により、不渡りとなることを回避するために、期日の延長をすることがあります。これを手形の書換(「ジャンプ」、「更改」ともいう)といいます。
- 書き換えられた手形が、短期的なものであれば、実質的には通常の商業手形と変わらず、受取手形として扱ってよいでしょう
- 書き換えられた手形が、資金繰りの都合ということで、通常の取引サイトよりも長い(設例であれば、通常60日のところ、180日に延長) 場合、単なる「売掛債権回収の延長」というよりは、利息の付されない 「売掛債権」から「貸付債権」へ変更する取引ともいえます。つまり、 「手形の発行を受けてお金を貸し付けた」という性格の取引であるともいえます。
貸付債権に変更し、利息を受ける場合は、受取利息勘定を使います。
著者:千田喜造(税理士)
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