ビジネスわかったランド (経理)

流動資産関連の仕訳

[現金] 配当金領収書を受け取った

設例

X株式会社からの次のような配当金領収書が郵送されてきた。
配当金 100,000円
所得税(15.315%) 15,315円 地方税(5%) 5,000円
税引後支払額 79,685円

仕訳

借方 貸方
現金
仮払法人税等(国)
仮払法人税等(地方)
79,685
15,315
5,000
受取配当金 100,000

解説

保有する株式(有価証券)に係る配当金領収書は、その定められた期間内であれば、郵便局や取扱金融機関に提示すれば(あらかじめ株主票に登録した印鑑を押印する必要がある)、すぐに現金化されます。そこで、この配当金領収書が手元に届いた時点で、現金として仕訳します。
実務的には、この処理も配当金領収書が郵送されてきたときでなく、実際に金融機関等で現金化してから行なうことが多いようですが、決算時に、その配当金領収書が現金化されずに保管されていた場合は、上記の仕訳が必要になります。

◎源泉徴収税等の処理
受取配当金に係る源泉徴収税額として、国税が15.315%、地方税が5%控除されていますから(配当金領収書に、その税率および税額が明示されている)、グロスアップして仕訳を行なう必要があります。

●消費税処理のポイント
受取配当金は、株主としての地位に基づくもので、対価として収受したものではないので、対象外取引です。

著者:千田喜造(税理士)