ビジネスわかったランド (経理)

流動資産関連の仕訳

[短期貸付金] 取引先に融資した

設例

  1. 仕入先に短期(1か月)の資金融資として10万円を現金で貸し付けた。利息は回収時としている。
  2. 得意先の甲社に対して、300万円を貸し付けることとし、担保として同社振り出しの手形(3か月)を受け取った。なお、年利3%とし、利息を貸付金額から控除して、現金で支払った。

仕訳

  借方 貸方
1. 短期貸付金 100,000 現金 100,000
2. 短期貸付金 3,000,000 現金
受取利息(※)
2,977,809
22,191

計算

300万円×3%× 90日 22,191円
365日
※受取利息の計算

解説

  1. 得意先、仕入先、従業員等に対する貸付金で、決算日の翌日から1年以内に返済が予定されているものを短期貸付金で処理します(ワン・イヤー・ルール)。
  2. この設例においても、半年先には回収されることが予定されている取引ですから、ワン・イヤー・ルールにより、流動資産の部に表示することになります。
貸付けの際に、担保として貸付先が約束手形を振り出すことがありま す。このような場合、本来の営業活動から生じた手形ではありませんか ら、受取手形ではなく、取引の性格としては、手形貸付金といえるでしょ う。たとえば、設例(1)の取引のような一般的な短期貸付金と混在を避ける 意味で、手形貸付金の勘定科目で表示することもあります。

著者:千田喜造(税理士)