ビジネスわかったランド (経理)

特別損益関連の仕訳

[固定資産売却益] 機械を売却した

設例

機械装置が老朽化したため下取りに出し、新しい機械と入れ替えた。旧機械の簿価125万円(取得価額500万円、減価償却累計額375万円)、新しい機械は880万円(税込)であり、旧機械の下取り価格は220万円(税込)であったので、差額の660万円は、普通預金から支払った。

仕訳

借方 貸方
機械装置
減価償却累計額
仮払消費税等
8,000,000
3,750,000
800,000
機械装置
普通預金
固定資産売却益
仮受消費税等
5,000,000
6,600,000
750,000
200,000

解説

機械販売を業とする会社であれば、その売却は棚卸資産の販売であり、売上となりますが、設例のように、製造に使用していた機械、車両、備品等の固定資産を売却した場合は、損益計算書の「特別損益の部」の「特別利益」に表示します。
設例は、減価償却について、間接法により、減価償却累計額という勘定科目を使っている場合の仕訳例ですが、直接法であれば、旧機械の取得価額、減価償却累計額は表示されず、下取りに提供した機械の簿価(125万円)のみが表示されます。

◎特別損益とは
特別損益には、数年に一度あるかないかのような非経常的な取引または、経常的な取引であっても、その金額が異常な原因によりその年にだけ巨額になる場合等に表示されます。

●消費税処理のポイント
「下取り」であっても、事業として対価を得て行なわれる資産の譲渡(対価は、新しい機械代金に充当されますが)であり、消費税法上の「資産の譲渡等」に該当し、下取価額には消費税等が含まれています。

著者:千田喜造(税理士)