ビジネスわかったランド (経理)

営業外費用関連の仕訳

[繰延資産償却] 創立費と開業費を償却した

設例

当社の、開業初年度の決算に際して、創立費と開業費につき償却を行なう。創立費150万円、開業費75万円(ともに消費税等の税抜処理後)である。

仕訳

借方 貸方
創立費償却
開業費償却
300,000
150,000
創立費
開業費
300,000
150,000

解説

◎繰延資産の種類
会社計算規則に定める繰延資産として計上するのが適当であると認められる繰延資産の種類と、それらの最長の償却期間は次のとおりです。
  1. 創立費 5年
  2. 開業費 5年
  3. 開発費 5年
  4. 株式交付費 5年
  5. 社債発行費 3年

◎会社法と繰延資産
商法改正に伴い、会社法においては、繰延資産の限定列挙が廃止され、その計上については会計慣行に委ねられることとなりました。企業会計基準委員会は、2006年8月11日に、「繰延資産の会計処理に関する当面の取扱い」を公表し、創立費、開業費、開発費、株式交付費、社債発行費等(新株予約権発行費を含む)の5つを繰延資産と定めました。

●消費税処理のポイント
繰延資産であっても、給与等の対象外取引や土地の賃貸料等の非課税取引に該当しなければ、仕入税額控除します。

著者:千田喜造(税理士)