ビジネスわかったランド (経理)

営業外費用関連の仕訳

[商品評価損] 商品を低価法により評価した

設例

当社(石油製品等小売業)は棚卸資産の評価方法として、低価法を採用している。期末の商品C取得価額、および期末の時価は以下のとおりであった。なお、期末の数量(キロリットル:KL)は80.5KLあった。
取得価額 104円/リットル
期末時価 108円/リットル

仕訳

借方 貸方
商品評価損 322,000 商品 322,000

計算

(108円-104円)× 80.5KL 322,000円

解説

◎「評価損」の発生原因
商品の評価損の発生する原因は次の3つが考えられます。
  1. 評価基準として低価法を採用する場合
  2. 評価基準として原価法を採用する場合において、時価が著しく下落して、回復の見込みがない場合
  3. 品質低下、陳腐化等による場合
設例の場合は(1)によるもので、低価法とは、取得価額と時価(期末において通常取引している数量を購入するとしたらいくらで入手できるかという再調達価額)とを比較して、時価が取得価額よりも低い場合に、時価により棚卸商品の評価額を計算する方法です。

◎取得原価基準の「例外」
低価法は、日本を問わず、広く各国で採用されているところから、取得原価基準の例外として、認められています。

著者:千田喜造(税理士)