ビジネスわかったランド (経理)
営業外費用関連の仕訳
[有価証券評価損] 上場株式以外の評価損を計上した
設例
その他有価証券として処理している非上場のE株式(10,000株、1株当たり2,000円)であるが、経営不振から業績が悪化し、期末時点での純資産価額は1株900円となっている。なお、取得時の純資産価額も2,000円とする。
仕訳
借方 | 貸方 | ||
---|---|---|---|
有価証券評価損 | 1,100,000 | その他有価証券 | 1,100,000 |
計算
2,000円× | 50% | > | 900円 |
(2,000円-900円)× | 10,000株 | = | 1,100,000円 |
解説
市場価格のある有価証券以外の有価証券については、「その有価証券を発行する法人の資産状況が著しく悪化したため、その価額が著しく低下したこと」を要件として、評価損の計上が認められます。
これらの有価証券は、市場で取引されることが少ないため、価額の把握も困難な場合も多いのですが、その発行法人の資産状況等に着目して売買価額が決定されることも多いことから、評価損の計上が認められているものと思われます。ただし、具体的な判定は難しいので、次のような基準があり、設例は、実質基準により処理しています。
これらの有価証券は、市場で取引されることが少ないため、価額の把握も困難な場合も多いのですが、その発行法人の資産状況等に着目して売買価額が決定されることも多いことから、評価損の計上が認められているものと思われます。ただし、具体的な判定は難しいので、次のような基準があり、設例は、実質基準により処理しています。
形式基準 | 有価証券を取得して相当期間経過した後発行法人に次の事実が発生したこと | (1) 会社法による整理開始命令等 |
---|---|---|
(2) 破産法による破産宣告 | ||
(3) 民事再生法による再生手続き開始決定 | ||
(4) 会社更生法等による更生手続きの開始決定 | ||
実質基準 | 期末における発行法人の1株当たりの純資産価額が取得時の純資産価額に比しておおむね50%相当額を下回ったこと |
著者:千田喜造(税理士)
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