ビジネスわかったランド (経理)

営業外費用関連の仕訳

[福利厚生費] 社葬を行ない費用を支払った

設例

  1. 当社の代表取締役Aが、業務中の事故で死亡した。社葬を行ない、440万円(消費税等込みの価格であり、この費用に非課税取引、課税対象外取引はない)を小切手で支払った。
  2. 会葬者からの香典500万円は遺族に渡し、当社では収入としていない。

仕訳

  借方 貸方
1. 福利厚生費
仮払消費税等
4,000,000
400,000
当座預金 4,400,000
2. 仕訳なし

解説

  1. 役員や使用人が死亡したため、社葬費用を負担した場合において、その社葬を行なうことが社会通念上相当と認められるときは、その負担した金額のうち社葬のために通常要すると認められる部分の金額は、その支出をした日の属する事業年度の損金とすることができます。

◎「初七日」と区別
最近では、初七日の法要等は、葬儀のすぐ後に行なわれることがありますが、一般的にその費用は「葬儀」に通常要する費用ではありませんから、区別しておく必要があります。
 
  1. 社葬ですから、香典等の収入も会社が計上するという考え方もあり、社葬を主催した法人の収入として計上してはいけないということではありません。しかし、本来、香典等は、会葬者が故人の冥福を祈って持参した遺族への弔慰金と考えることもできるので、その香典等をその法人の収入としないで遺族の収入とすることもできます。

著者:千田喜造(税理士)