ビジネスわかったランド (経理)

営業外収益関連の仕訳

[受取家賃、預り敷金] 家賃と敷金を受け取った

設例

当社(製造業を営む暦年決算の法人)が所有しているビルの7階部分をA社に賃貸することとした。賃貸開始は翌年の1月からとなるため、年末に契約したが、その契約では、翌月の家賃を当月末までに振り込むこととしており、1月分の家賃110,000円(消費税等10,000円込み)と家賃3か月分の敷金との合計額を普通預金に入金した。

仕訳

借方 貸方
普通預金 410,000 受取家賃
預り敷金
仮受消費税
100,000
300,000
10,000

解説

◎表示科目
不動産業を営む法人であれば、家賃収入は売上ですが、本来の業務でなければ(定款等で、その目的に「不動産の賃貸」という項目がないような場合)、営業外収益の受取家賃、または、自社ビルの一部を利用させるのではなく、投資した不動産に係るものであれば投資不動産賃貸収入等の勘定科目を使うのが一般的です。

◎一般的慣行
通常、不動産契約に際して、その賃貸料は翌月分を前払い(2月分であれば、1月の末までに)するのが一般的です。そこで、半年分とか、1年分を前払いするような場合を除き、設例のように、翌年1月からの家賃であっても、前受金としないで、契約や慣習等によりその支払いを受けるべき日の属する年度の(つまり12月)の収益とします。

●消費税処理のポイント
建物の家賃は課税取引となります。ただし、住宅の家賃は非課税です。

著者:千田喜造(税理士)