ビジネスわかったランド (経理)

販売費・一般管理費関連の仕訳

[減価償却費] 一括償却資産を償却した

設例

当社(3月末決算)は、当期(5月に6台、8月に4台、3月に8台)中に、ノートパソコンを購入した。全部で18台であるが、税抜処理済みで、現在、固定資産台帳に一括償却資産として3,300,000円計上されている。決算において、3年間で償却することとした。

仕訳

借方 貸方
消耗品費 1,100,000 一括償却資産 1,100,000

計算

3,300,000円× 12月 1,100,000円
36月

解説

減価償却資産で取得価額が20万円未満であるものを事業の用に供した場合、一括償却資産として、その事業年度における取得価額の3分の1に達するまで費用とすることができます。

◎個々の資産管理不要
この処理は、個々の資産の個別管理の省略により、事務の簡便化を図る制度といわれており、その事業年度に取得した一括償却資産については、月数按分の計算は不要です。反対に、1、2年後にそれを除却した場合は、個別管理を省略するという考え方ですから、個々の除却損も計上できず、除却はなかったものとして3年で償却することになります。

◎他の処理方法
設例では、3分の1を費用としましたが、全額(330万円)を消耗品費として処理し、法人税の申告に際しては別表4においてその3分の2(220万円)を加算するという処理方法もあります。

著者:千田喜造(税理士)