ビジネスわかったランド (経理)

販売費・一般管理費関連の仕訳

[減価償却費] 税法上の増加償却を行なった

設例

当社(暦年決算の鋼製構造物製造業)は、3交代制を採用し、機械(期首簿価2,000万円、耐用年数13年、償却率0.154)は24時間休まずに稼働している。そこで、税法上の増加償却を行なうこととした。なお、この機械の通常の使用時間は8時間である。

仕訳

借方 貸方
減価償却費 4,804,800 減価償却累計額 4,804,800

計算

(1) 普通償却額 20,000,000円×0.154× 12月 3,080,000円
12月
(2) 償却限度額 3,080,000円×(1+ 35 ×16時間)= 4,804,800円
1,000

解説

税法で予定された稼働時間を超えて使用している機械については、適用する年度の確定申告書に明細書を添付し、それを証明する書類の保管等を要件として、増加償却できます。
この償却限度額の計算要素は、次によります。
(1) 普通償却額:期首簿価×償却率× 使用開始からその事業年度末までの月数
12月
(2) 償却限度額:普通償却額×(1+ 35 ×1日当たりの超過使用時間数)
1,000
※特別償却割合は10%に満たない場合はないものとする。また、小数点以下2位未満の端数は切り上げる。
※1日当たりの超過使用時間数は、(イ)個々の機械の1日当たりの平均超過使用時間を基に計算する方法と、(ロ)機械装置の取得価額を基に計算する方法の詳細が定められています。

著者:千田喜造(税理士)