ビジネスわかったランド (経理)

販売費・一般管理費関連の仕訳

[減価償却費、特別償却額] 特別償却費を計上した

設例

当社(暦年決算)は、当期の12月、建設作業用の重機(新品)を1,200万円で取得した。その重機の製造メーカーによると租税特別措置法に定める機種に適用される特別償却が可能であるという。そこで当期分の減価償却とともに特別償却も税法の限度額まで計上することとした。なお、重機の法定耐用年数は6年で償却率0.417、特別償却は30%である。

仕訳

借方 貸方
減価償却費
(製造原価)
特別償却額
(特別損失)
417,000

3,600,000
減価償却累計額 4,017,000

計算

(通常償却分) 12,000,000円×0.417× 1月 417,000円
12月
(特別償却分) 12,000,000円×30%=3,600,000円

解説

租税特別措置法によって、機械、備品等の特別償却ができる場合があります。これは、環境保護や産業育成等のさまざまな政策的な目的から設けられた、原則的には期間限定の立法措置です。

◎適用要件に注意
その政策目的から、数多くの種類の措置法があり、また、その適用期間、適用対象法人(業種、青色申告基準)、適用対象資産(適用機種に関する基準、いくら以上という金額基準)、特別償却のできる割合(%)等さまざまな要件がありますから、必ず法律で確認しておく必要があります。
表示は、特別損益の「特別損失」に表示します。

著者:千田喜造(税理士)