ビジネスわかったランド (経理)

販売費・一般管理費関連の仕訳

[減価償却費] 定率法で減価償却費を計上した(3)

設例

当社(暦年決算)は、取得後10年目の備品(取得価額100万円、償却累計額934,464円、耐用年数10年、定率法による償却率0.200、改定償却率0.250、保証率0.06552)の減価償却費を、税法の限度額まで計上する。

仕訳

借方 貸方
減価償却費 65,535 減価償却累計額 65,535

計算

(ア)改訂取得価額による計算
(1,000,000円-737,856円)×0.250=65,536円

(イ)償却可能限度額の計算
a 934,464円+65,536円=1,000,000円
b 1,000,000円-1円=999,999円
c a>bより
(1,000,000円-1円)-934,464円=65,535円

解説

◎償却可能限度額の改正
改正前の減価償却制度における償却可能限度額は、有形固定資産については、取得価額の95%までと定められていました(一部堅牢物を除く)。
平成19年度の改正によって、取得価額のほぼ100%(備忘価額1円を残して)を耐用年数の期間内で償却することが可能になりました。

◎すでに95%まで償却している資産
平成19年3月31日以前に取得し、95%まで償却済みの試算については、その未償却額の5%相当額について、事後5年間で均等償却をすることができます。

著者:千田喜造(税理士)