ビジネスわかったランド (経理)

売上収益関連の仕訳

[手数料収入] 不動産の仲介をした

設例

  1. X年4月、甲社所有の土地建物の売却について、当社が仲介し、本日、乙社との売買契約を締結した。この仲介料は報酬規定により200万円(消費税等は含んでいない)となる。
  2. X年5月、かねて契約が取り交わされていた甲社と乙社の間で、売買代金の授受、および所有権移転のための諸手続き等が行われ、取引が完了した。同時に仲介手数料200万円と消費税等20万円の小切手を受け取った。

仕訳

(1)仕訳なし

(2)
借方 貸方
現金 2,200,000 手数料収入
仮受消費税
2,000,000
200,000

解説

◎原則
不動産の売買等の仲介または斡旋をしたことにより受ける報酬の額は、その売買に係る契約の効力が発生した日の売上とするのが原則です。

◎例外
例外として、その報酬の額を、継続してその契約に係る取引の完了した日として処理している場合は、その処理は認められます。ただし、完了日前に収受した金額があるときは、その収受した日の売上にしなければいけません。
設例の場合、原則的処理であれば、売買契約締結日に売上を計上すべきですが、当該金額を収受していないので仕訳をしていません。

◎消費税のポイント
土地の譲渡等の取引は非課税ですが、土地の譲渡の仲介斡旋という役務提供のは課税されます。

著者:千田喜造(税理士)