ビジネスわかったランド (経理)

販売費・一般管理費関連の仕訳

[旅費交通費] 旅費規定に基づき出張旅費を支払った

設例

当社は、役員・従業員の出張に関しては、旅費規定に基づいて、20日を締め日とし、同月28日の現金払いとしているが、今月分については、宿泊費88,000円、日当66,000円、旅費交通費110,000円(いずれも消費税等込み)という旅費報告書が提出されたので、現金で支払った。

仕訳

  借方 貸方
旅費交通費
仮払消費税等
240,000
24,000
現金 264,000

解説

会計上は、旅費や出張費は単純に費用という考え方をしますが、税務上は、雇用主から従業員に支給される金銭(労務の対価として支払われるものはすべて)は、原則として給与に該当するという考え方があります。

◎源泉所得税の問題
その旅行や出張に通常必要とされる部分の金額は、旅費交通費という費用になりますが、それを超えている場合には、支給を受けた者の源泉所得税の対象となる場合があるということです。
したがって、役員と従業員のバランス(役員だけ飛びぬけて高額になっていないか)や、同規模、同業種における旅費等の実態も考慮したうえで、出張費、宿泊費、日当等についての旅費規定を作成し、それに従った支給をすることが必要となります。
国家公務員の旅費に関する法律等も参考になると思われます。

●消費税処理のポイント
使用人等に支払う出張費、宿泊費、日当等のうち、その旅行について通常必要であると認められる部分の金額は、課税仕入に該当します。

著者:千田喜造(税理士)