ビジネスわかったランド (経理)

販売費・一般管理費関連の仕訳

[修繕費] 機械の解体・移設費用を支払った

設例

性能の良い新しい機械を導入したことにともない、工場の面積が限られているため、いったん既存機械を解体し、従来の性能を維持できるように移設した。その費用550,000円を普通預金から支払った。

仕訳

借方 貸方
修繕費
仮払消費税等
500,000
50,000
普通預金 550,000

解説

機械装置の移設に要した費用(解体費を含む)の額は、修繕費として処理します。
ただし、「集中生産を行なう等」のための移設の場合は除かれており、その場合の移設費は資本的支出になりますが、この「集中生産を行なう等」とはどのようなものかが問題です。

◎「集中生産を行なう等」
新規の機械導入に際し、既存の機械の移設を行なった場合には、法人としては、その配置換えをできるだけ効果的に行なおうとするのが一般的と思われます。したがって、集中生産または立地条件の改善のための費用と考えられないではありません。
ただし、新規の機械設備の導入であることを考えれば、もともとの目的は新規に導入した機械の設置であり、既存設備の配置換えは、いわば付随的な費用と考えられます。また、移設後も使用される既存機械自体の生産性が向上するわけでもありませんから、これを「集中生産を行なうため等」の移設と考える必要はありません。
ただし、新規機械導入の際の既設機械の移設ではなく、ただ単に、生産集中のための移設という場合は、解体費のみが損金となります。

著者:千田喜造(税理士)