ビジネスわかったランド (経理)

販売費・一般管理費関連の仕訳

[売上割戻し、交際費等] 販売促進費用を支出した(2)

設例

当社では、毎年販売促進のために100万円以上の売上の得意先に対して10万円ごとに、(1)A 商品購入者については、ビール券(大瓶2本分674円消費税込み)を1枚交付、(2)B 商品購入者については、商品券(百貨店券面500円)を1枚交付するという割戻しを行なうこととし、(1)は200枚134,800円、(2)は500枚250,000円となり、小切手で支払った。

仕訳

  借方 貸方
1. 売上割戻し 134,800 当座預金 134,800
2. 交際費 250,000 当座預金 250,000

解説

◎少額物品
売上割戻しで、事業用資産以外の資産を交付する場合、その購入単価が少額(おおむね3,000円以下)である物品(「少額物品」という)であり、かつ、その交付の基準が売上割戻し等の算定基準と同一であるときは、交際費等に該当しないものとされています。
 
  1. ビール券、図書券については、これらの券によって、引き換えることができる物品は特定されていますから、それらが売上割戻しの基準で交付される限り、お中元、お歳暮として使われないという意味で交際費等とはされません。
  2. 商品券の場合は、ビール券などと異なり、その引き換える物品を特定できず、しかもそれが相当枚数になれば、高額物品と交換可能であるということから、交際費等となります。

●消費税のポイント
商品等の引換給付を受けるのは、商品券等の交付を受けた相手方ですから、交付側は仕入税額控除できません。

著者:千田喜造(税理士)