ビジネスわかったランド (経理)

販売費・一般管理費関連の仕訳

[売上割戻し、交際費等] 販売促進費用を支出した(1)

設例

当社は電気製品の卸売業を営んでいるが、販売促進のために、
  1. 1,000万円以上の売上に対して10万円(税抜き)のゴルフセット
  2. 同2,000万円以上の売上で20万円(税抜き)の当社の主力販売商品である液晶テレビ
を交付することとしたところ、(1)は15社、(2)は10社が該当し、それらに要した費用の合計385万円を普通預金から振込んだ。

仕訳

  借方 貸方
1. 交際費
仮払消費税
1,500,000
150,000
普通預金 1,650,000
2. 売上割戻し
仮受消費税
2,000,000
200,000
普通預金 2,200,000

解説

◎事業用資産の交付
売上割戻しの際、物品を交付する場合であっても、その物品が得意先である事業者において、棚卸資産もしくは固定資産として販売・使用することが明らかな物品(「事業用資産」という)、かつ、その交付の基準が売上割戻し等の算定基準と同一である時は、これらの物品を交付するために要する費用は、交際費等に該当しないものとすることができます。
(1)の場合は、得意先において販売または事業用資産として使用されることが明らかな物品ではないので、交際費等となります。
(2)の場合は、テレビが棚卸資産として販売されること、また固定資産としても、一般的に応接室や宿舎に利用されることから、事業用資産として売上割戻しに該当すると考えられます。

著者:千田喜造(税理士)